パナソニック、1000億パラメータの社内専用LLMを開発へ AIスタートアップ・ストックマークと協業
パナソニックホールディングスは7月2日、パナソニックグループ専用の大規模言語モデル(LLM)「Panasonic-LLM-100b」を開発すると発表した。AIスタートアップ企業のストックマーク(東京都港区)と協業し、開発していく。パラメータ数は1000億を想定しており、これは企業が開発する自社専用LLMとしては国内最大規模という。
ストックマークは5月、LLM「Stockmark-LLM-100b」をフルスクラッチで開発し、Hugging Face上で一般公開していた。ハルシネーション(AIがもっともらしいうそをつく現象)を大幅に抑えているのが特徴。また、独自に収集したビジネスドメインの日本語データを中心に事前学習しており、日本語やビジネスドメイン、最新の時事話題に精通しているという。
パナソニックではこのLLMに対して、同社の社内情報を追加事前学習させ、グループ専用の日本語LLM「Panasonic-LLM-100b」を構築する。今回利用するStockmark-LLM-100bは一般公開したものではなく、非公開版のより高性能なAIモデルという。社内LLMの開発後には、開発中のマルチモーダル基盤モデル「HIPIE」に統合し、グループ内の各事業会社でのAI開発・社会実装を進めていく。
現状、国内企業が自社LLMを構築する場合、70~130億パラメータの小型モデルを採用することが多いという。パラメータ数を上げる意味について、ストックマークの林達CEOは「パラメータ数が増えるほどテキストの読解力や、生成の流ちょうさが上がってくることが分かってきている。大体700~800億パラメータを超えてくるとブレークスルーし、精度も上がっていく」と話す。
一方、パラメータ数を増やすことによるデメリットもある。林CEOは「パラメータ数を上げるほど、AIモデルがじゃじゃ馬のようになって制御が難しくなり、チューニングがやりづらくなる」と説明。パナソニックは、この技術的な難しさをストックマークと協業することで、クリアしていく算段だ。
Panasonic-LLM-100bは秋ごろまでに構築し、実業務で運用していく方針。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia AI+に関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
Google、大学生向けに「Google AI Plus」を1年間無料提供 「Gemini」アプリに学生向け新機能も
-
2
フィジカルAIとヒューマノイドの可能性、PFNの見立てとトヨタのアプローチ
-
3
人型ロボが“人間超え”――助走なしで高さ2mのジャンプ、時速45kmで走行も 中国Unitreeが開発中の新モデルを公開
-
4
「AIに原始人っぽく話すとトークン65%削減」は本当か? JetBrainsが検証してみた
-
5
「AIで生産性向上」日本の従業員は57%、世界平均は81% 仕事の満足度でも大差──アクセンチュア調査
-
6
Waymoが自動運転AI戦略を解説、「単一AIモデルのE2E方式には2つの問題がある」
-
7
無料で読めるAIエージェントの実践ガイド、Googleが公開 基礎から本番実装まで学べる
-
8
「AIを使える人か、使えない人か」で仕事や評価に差が? 6割のエンジニアが実感した“AI格差”の正体
-
9
「MicrosoftよりGoogle」で6億円削減も? 舞鶴市、千代田区が明かすIT刷新とAI活用の成功法則
-
10
モデルの利用料金は安くなっているのに、AIの総コスト上昇 「パラドクス」の背景を解説
SpecialPR
ITmedia AI+ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmedia AI+をフォロー
あなたにおすすめの記事PR