パナソニック、拡散モデルによるマルチモーダルAI「LaViDa」開発 文章生成を高速化
パナソニック ホールディングス(パナソニックHD)と傘下の米パナソニックR&Dカンパニー オブ アメリカは11月27日、主に画像生成AIに利用する「拡散モデル」で文章を生成するマルチモーダルAI「LaViDa」を開発したと発表した。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究者と協力。従来の文章生成で多く使われる「自己回帰型モデル」の一部に比べ、処理を高速化したという。
拡散モデルによる文章生成では、入力データの一部にランダムにマスキングを施し、それを復元していく。自己回帰型モデルに比べ、処理を高速化できるなどの強みを持つ一方、1)単語同士の関連度を演算する「アテンション計算」が重くなる、2)学習時のマスキングに不具合が生じる可能性が高まる、という課題があった。
そこで、パナソニックHDらは、入力画像と質問文のトークン(データを処理するために分割した最小単位)のアテンション計算から、出力する文章のトークンを排除する仕組み「Prefix-DLM」を開発した。これにより、計算を効率化。加えて、マスキングするトークンに漏れがないよう、相補的な2通りのマスキングを用意し、全てのトークンをAIが学習できるようにした。
ベンチマークの結果、LaViDaは、自己回帰型モデル「Open-LLaVa-Next-8B」に比べ、グラフなどが含まれる書類の内容理解や、数学の証明問題などで高い性能を示し、文章の生成も速かったという。また、自己回帰型モデルが苦手とされる特定の形式に沿った文章生成もできたという。
今回の研究成果は、機械学習分野の国際会議「NeurIPS 2025」に採択された。12月3日から5日まで米国サンディエゴで開催される本会議にて発表予定。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia AI+に関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
不正アクセスなぜ急増 原因はAIか、それとも…… 専門家の見解は
-
2
国産AI開発「ラストチャンス」の局面へ ノエトラが「44社が出資・国が最大1兆円支援」の追い風を背に向かう先
-
3
「トークン単価は8割下がった。なのに請求額は増えた」――その“見えないAI浪費”の正体
-
4
なぜ今? 東芝が「HDD」生産能力を強化 AI時代に狙う「データインフラ需要」の在りか
-
5
【レベル16】3D CADモデルを魅力的に見せよ!
-
6
国産汎用ロボットによるフィジカルAIのデータ収集で7社が競う、試作機を披露
-
7
Codex「毎日改善、できない日はフルリセット」宣言 今後28日間
-
8
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
9
韓国の銀行6行にサイバー攻撃 計2万5000人超の個人情報流出──AIエージェントを使った可能性も 現地報道
-
10
ITエンジニアの8割超「AIは人間より優れた判断をする」と認める “でも任せられない”業務とは
SpecialPR
ITmedia AI+ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmedia AI+をフォロー
あなたにおすすめの記事PR