Anthropic、「Model Context Protocol」(MCP)をLinux Foundation傘下のAAIFに寄贈
米Anthropicは12月9日(現地時間)、同社が主導してきたオープン標準「Model Context Protocol」(MCP)を、Linux Foundation傘下に新設された「Agentic AI Foundation」(AAIF)に寄贈したと発表した。
MCPはAAIFの創設プロジェクトの1つとなり、Blockの「goose」やOpenAIの「AGENTS.md」と並んで、エージェント型AIの基盤技術として位置づけられる。AAIFはAnthropic、Block、OpenAIが共同で立ち上げ、Google、Microsoft、Amazon Web Services(AWS)、Cloudflare、Bloombergなどが支援する業界団体だ。
MCPは、AIアプリケーションと外部のシステムを接続するためのユニバーサルなオープン標準として設計されたプロトコル。AIモデルから各種ツール、データソース、アプリケーションにアクセスする際の共通の枠組みを提供し、オープンソースかつコミュニティ主導で、ベンダーニュートラルであることを掲げている。公開から1年で、1万以上のアクティブなMCPサーバが稼働し、ChatGPT、Claude、Cursor、Gemini、Microsoft Copilot、Visual Studio Codeなどの主要なAIプラットフォームが採用している。AWS、Cloudflare、Google Cloud、Microsoft Azureといったクラウド事業者もMCP対応のデプロイ基盤を提供しており、SDKの月間ダウンロード数はPythonとTypeScriptだけで9700万件以上に達しているという。
今回の寄贈についてAnthropicとMCPプロジェクトは、MCPを長期的に中立でオープンな標準として維持することが目的であると説明した。AAIFのもとに置くことで、KubernetesやPyTorch、Node.jsなどと同様、特定ベンダーに依存しないガバナンスとインフラを確保し、エージェント型AIに関するオープンスタンダードの共同開発を促進する狙いだとしている。AAIFのガバニングボードは、戦略投資や予算配分、新規プロジェクトの承認などを担い、エコシステム全体の方向性を調整する役割を担う。
既に多数のMCPサーバとコネクタが公開されており、エンタープライズ向けのデプロイ環境も整いつつあることから、企業は複数のモデルやサービスを組み合わせたエージェント型ワークフローを構築しやすくなるとみられる。
MCPの技術的なガバナンスモデルやメンテナー体制はこれまで通り維持される。プロトコルの仕様や方向性の決定は、既存のメンテナーがコミュニティからの提案プロセスSEPを通じて行い、Linux FoundationやAAIFは中立的な受け皿とインフラを提供するにとどまるとしている。AnthropicはMCPへの投資やコアインフラの維持、コミュニティへの参加を継続し、AAIFを通じて他のエージェント型AIプロジェクトにも貢献していく方針という。
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