業界大手「81プロ」声優の声、AIで多言語化 “あの声”のまま外国語配信へ 米ElevenLabsと提携
大手声優事務所・81プロデュース(エイティワンプロデュース)は12月15日、音声AI企業の米ElevenLabsと業務提携すると発表した。
所属声優の声を随時、ElevenLabsに登録。各声優の声を、声質やトーンそのままに多言語化し、世界中に作品を届けることで、「声優の活躍領域が世界へと大きく広がる」としている。
81プロデュースに所属する声優の声を、必要に応じて随時、ElevenLabsの技術を使って登録。その音声を基にElevenLabsは、許諾を得たアニメ/ナレーション/番組などのコンテンツを多言語化(最大29カ国語)する。
多言語化されたコンテンツがグローバルに配信されれば、世界中のファンが、元の声優の声のニュアンスを保ったまま各言語で作品を鑑賞でき、「日本語の声優+多言語の声優=ハイブリッド声優」という概念が生まれるとしている。
81プロ「声優業界が抱える課題に一石を投じる」
81プロデュースは、創業45年を迎える老舗。中尾隆聖氏などベテランから上田麗奈氏など若手の人気声優まで、400人以上の声優を抱えている。
近年、声優の声が無断でAI学習・再現され、不正利用される事例が多発していることに課題を感じ、「業界で先陣を切って提携を実現することで、業界が抱える課題に一石を投じる」としている。
ElevenLabsは2022年に設立された独自のAI音声開発企業で、25年4月に日本法人を設立した。
自然な発話を生成できる技術に強みを持ち、声優の声を学習させることで、声質を維持して多言語音声合成ができるだけでなく、VoiceCAPTCHAやデジタル透かしなどにより、不正利用を防ぐ仕組みも持つ。
25年11月、ElevenLabsは81プロデュースなどと協力し、声優や俳優の声の権利保護と、日本語以外の多言語化を目指す団体「声の保護と多言語化協会」を設立していた。
両社は「単なる音声登録や技術提供にとどまらず『日本語の文化』『声優のアフレコ文化』を守り継承しながら、声優の価値を世界に広げる文化的な挑戦」だとアピール。「声優・クリエイター・制作会社・ファンすべての方にとって価値をもたらすものになる」としている。
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