OpenAI、不自然な回答やお節介な前置きを排した「GPT-5.3 Instant」公開
米OpenAIは3月3日(現地時間)、「ChatGPT」向けに“より正確で、不自然な回答が少ない”「GPT-5.3 Instant」をリリースしたと発表した。同日よりすべてのChatGPTユーザーが利用できるほか、API開発者向けにも「gpt-5.3-chat-latest」として提供が開始されている。
これまでのメインモデルであった「GPT-5.2 Instant」に代わる位置付けであり、旧モデルはレガシーモデルとして有料ユーザー向けに3カ月間提供が継続されるが、2026年6月3日に提供を終了する予定だ。
GPT-5.3 Instantは、トーン、関連性、会話の流れなどの、ユーザーが日常的に利用する際の体験向上に焦点を当てて開発されているという。特徴として、安全に回答できるはずの質問に対する不必要な拒否や、過度に防衛的で説教じみた前置きが大幅に削減された点が挙げられる。例えば、「サンフランシスコで恋愛相手が見つからない」という相談に対し、これまでは「あなたに問題があるわけではありません。そう悩んでいるのは、あなただけではありません」といった過剰なお節介とも取れる前置きから回答を始めていたが、新モデルではこうした不要な表現を省き、すぐに都市の構造的な要因などを分析する本題に切り込むようになっている。
Web検索を利用した回答の品質も改善されており、検索で見つけたオンライン情報とモデル自身の知識をよりうまく調和させることができるようになったとしている。単に検索結果を要約するのではなく、背景事情を適切に補足しながら回答する。例えば、「2025年から2026年のメジャーリーグのオフシーズンにおける最大の契約とその長期的な影響」について尋ねると、単一の契約内容をまとめるだけでなく、球界における才能の偏りや、今後のCBA(包括的労使協定)に向けた緊張関係といったより広いトレンドを踏まえ、ユーザーの意図に沿った最も重要な文脈を提示する。
さらに、ハルシネーション(幻覚)が減少し、回答の信頼性も一段と高くなったとしている。OpenAIの内部評価によると、医学、法律、金融といった専門性が高く重要視される分野で、以前のモデルと比較してハルシネーションの発生率がWeb検索併用時で26.8%、モデルの内部知識のみを使用した場合でも19.7%減少したことが確認されている。
一方で、いくつかの制限事項も明記されている。英語以外の言語、特に日本語や韓国語などでは、回答のスタイルが不自然に感じられたり、直訳的になったりするケースがあるという。OpenAIは、あらゆる言語でトーンや自然さを向上させるための取り組みを継続的な重点課題として進めていくとしている。
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