「We Must Act Now」 AIによる急激な変革に著名経済学者やIT重鎮が警鐘

 米スタンフォード大学のデジタルエコノミー研究所は7月13日(現地時間)、経済学者やAI研究者のグループが声明「We Must Act Now:A Statement on AI's Transformation of the Economy」(我々は今行動しなければならない:AIによる経済変革に関する声明)を発表したと伝えた。声明には200人以上の経済学者とAI研究者が署名しており、そのうち16人がノーベル賞受賞者だ。

声明本文

 声明はわずか4文の短いもので、「AIは今後10年で急激に強力になる可能性がある。これは産業革命を上回る規模の経済変革を、はるかに短い期間で引き起こしかねない。大規模な雇用喪失などのリスクと、生活水準の大幅な向上などの機会の、両方をもたらし得る」とし、経済学者、政策立案者、技術リーダーに対し「AIが人間を補完し、社会に利益をもたらす方向に導くために必要なインセンティブ、ガードレール、制度を構築する」よう求めている。

 声明の取りまとめ役は、同研究所所長のエリック・ブリニョルフソン教授、トロント大学のアジェイ・アグラワル教授、バージニア大学のアントン・コリネック教授(米Anthropicにも所属)、METRのトム・カニンガム氏の4人の経済学者。同研究所はスタンフォード大学のHAI傘下の組織だ。

 署名者には、ノーベル経済学賞受賞者のダロン・アセモグル氏、マイケル・スペンス氏、ジョセフ・スティグリッツ氏、ポール・クルーグマン氏、ベン・バーナンキ元FRB議長ら著名な経済学者が名を連ねる。

 IT業界からは、米Googleの元CEOのエリック・シュミット氏、米LinkedIn共同創業者のリード・ホフマン氏、米Yahoo!共同創業者のジェリー・ヤン氏のほか、米OpenAIのサラ・フライアーCFO、米Google DeepMindのジェフ・ディーン氏、Anthropic共同創業者のジャック・クラーク氏、仏Advanced Machine Intelligence Labsのヤン・ルカン氏らも署名している。「深層学習の父」の1人として知られるモントリオール大学のヨシュア・ベンジオ教授も署名している。同氏は別の声明で「市場原理に任せて大半の市民を置き去りにするリスクを冒すのではなく、意図的かつ集団的・民主的な選択をしなければならない」と述べた。

 ブリニョルフソン氏は「AIの能力は、その経済的影響に対する我々の理解よりはるかに速く進歩している。AIが人間を単に模倣するのではなく補完するよう、そして一部ではなく多くの人々に繁栄をもたらすよう導くために、今行動しなければならない」と述べた。

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