「Claude Code」にセッション同士がメッセージを送り合う機能 macOSとLinuxに
米Anthropicは8月7日(現地時間)、AIコーディングツール「Claude Code」に、ユーザーが起動した複数のセッション同士がメッセージをやりとりできる「cross-session messaging」機能を追加した。対応OSはmacOSとLinux(WSL 2上のLinuxを含む)だ。あるセッションで加えた変更が別のセッションの作業に影響する場合などに、Claudeが自律的に相手のセッションへ通知を送る。
利用にはClaude Code v2.1.224以降が必要で、条件を満たす環境では設定不要で有効になっている。なお、Amazon Bedrock、AWS上のClaude Platform、Google CloudのAgent Platform、Microsoft Foundry経由での利用には対応しない。コンテナはファイルシステムが分離されるため、コンテナ内のセッションとホスト側のセッションは相互に到達できないが、同一コンテナ内のセッション同士であればやり取りできる。有効になっているかは「/list-agents」(「/peers」でも可)コマンドが認識されるかどうかで確認できる。
複数のターミナルでClaude Codeを並行して動かす場合、これまでは一方のセッションでの発見や決定を、ユーザーが手作業で別のセッションに伝える必要があった。新機能では、Claudeが「ListAgents」で到達可能なセッションを把握し、「SendMessage」で相手を名前指定して送信する。ユーザーがこれらのツールを直接呼び出すことはなく、「別のターミナルで動いているセッションに、マイグレーションが終わったか聞いて」のように依頼するか、Claudeが必要と判断したタイミングで自律的に送信する。同社が想定する用途は、破壊的変更の発見や決定事項の引き継ぎ、同一リポジトリを複数のワークツリーで扱う場合の調整、長時間実行中の移行作業やテストの進捗報告などだ。
やり取りできるのはプレーンテキストのみで、会話履歴やファイルが共有されることはない。受信側のClaudeには「ユーザーではなく別のセッションからのメッセージである」と伝えられ、できることも制限される。メッセージが権限確認ダイアログへの承認の代わりになることはなく、権限設定や「CLAUDE.md」などの設定変更を別セッションからの依頼で行うことも禁じられている。本文に「/compact」のようなコマンドが含まれていても、ただのテキストとして扱われ、実行されない。受信側で作業を進める際には、通常どおりそのセッション自身の権限確認が発生する。メッセージは実行中のツールを中断せず、ツール呼び出しの合間に読まれる。アイドル状態のセッションでは新しいターンとして開始され、ユーザーが入力したプロンプトと同様に利用量にカウントされる。
通信経路は相手の所在によって異なる。同一マシン上のセッション同士はセッションごとのソケットを介して通信し、Anthropicのサーバは経由しない。別のマシンやWeb版「Claude Code on the web」のセッションとのやりとりはAnthropicのサーバを経由し、「Remote Control」接続の上で成立するが、この場合は相手から届いたメッセージへの返信のみが可能で、こちらから会話を始めることはできない。セッション名は「/rename」コマンドや「--name」フラグで設定でき、未設定の場合は作業ディレクトリ名を基にした名前が自動で付く。
受信の挙動は設定「crossSessionInbound」で制御でき、すべて配信する「accept」、配信せず保留して都度承認を求める「hold」、破棄する「refuse」から選べる。値を指定していない場合は、送信側と受信側の権限モードの組み合わせでセッションごとに判定される。保留時に表示される承認ダイアログは初期設定で5分応答がなければ閉じ、メッセージは破棄される。マシンをまたぐ送信すべてに承認を求める「isolatePeerMachines」設定も用意されており、管理者は管理設定で「SendMessage」「ListAgents」への拒否ルールと「refuse」を組み合わせることで、組織全体で送受信を無効化できる。
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