「現代AIの父」シュミットフーバー氏がSakana AIに参画 RSI研究のアドバイザーに

 「現代AIの父」――そう称される研究者ユルゲン・シュミットフーバー氏がSakana AIに参画する。チーフ・サイエンティフィック・アドバイザーとしてAIが自らを改良する「再帰的自己改善」(RSI)を研究する組織「RSI Lab」の指導を担当するという。

ユルゲン・シュミットフーバー氏|Sakana AIの公式ブログ

 シュミットフーバー氏は、文章や音声など、順序に意味のある「系列データ」を扱うニューラルネットワーク「LSTM」の共同開発者として知られる。

 一般的にTransformerは、米Googleの研究者らが2017年に発表した論文「Attention Is All You Need」で提案したとされているが、シュミットフーバー氏とSakana AIのデビッド・ハCEOは6月に公開したブログ記事で、1991年にミュンヘン工科大学の研究室で、線形Transformer(「ChatGPT」の「T」)の原型や教師なし事前学習(ChatGPTの「P」)、蒸留、残差学習を発表したとしている。

 RSI Labは、科学的発見が新たな発見を呼ぶ再帰的なサイクルを起こし、機械知能を高めることを目指す。同社は、再帰的自己改善とメタ学習を扱った同氏の1987年の学位論文が、自らのコードを書き換えるAIエージェント「Darwin Gödel Machine」などに影響したという。

 同社は今後、行動が物理世界に与える影響をシミュレートする「世界モデル」を開発し、製造業やロボティクス向けのフィジカルAIの開発を目指す。

 シュミットフーバー氏は「日本は、ニューラルネットワークの基盤となるアーキテクチャと、高度なロボティクスを生み出してきた国です。この2つの世界の橋渡しを担うべく、Sakana AIに参画できることを光栄に思います」とコメント。定期的に東京を訪れ、同社と協働するという。

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