Sakana AIはなぜ「Fugu」の基盤にGoogle Cloudを選んだのか 「元DeepMindだから」だけじゃない
AIスタートアップのSakana AIが、複数のAIモデルを組み合わせてタスクをこなすAIシステム「Sakana Fugu」の基盤として、米Google Cloudの「Gemini Enterprise Agent Platform」を採用した。グーグル・クラウド・ジャパンが6月29日、両社の取り組みをまとめた事例記事を公開した。
Sakana Fuguは、タスクの難易度に応じて複数のAIモデルを使い分けたり、組み合わせたりするマルチエージェントシステム。推論速度を重視した「Fugu」と高性能の「Fugu Ultra」の2種類があり、Fugu Ultraは一部のタスクで米AnthropicのAIモデル「Claude Mythos Preview」や「Claude Fable 5」を超える性能だとうたう。
複数のモデルをオーケストレーションする仕組みの基盤として採用されたのがGoogle Cloudだ。Sakana AIは「(同社が)GoogleやGoogle DeepMind出身のエンジニアを中心に設立されたため、Google Cloudが採用されたのは自然な流れ」としつつ、Sakana Fuguのインフラ設計を担当したチー・サン氏は、Google Cloudが高品質かつ安定したインフラであり、複数モデルを連携できるマネージドサービスを提供している点を評価した。
Sakana Fuguはフロントエンド層、中間処理層、モデル層の3層で構成されており、それぞれの構築に必要なツールがそろっていることも採用の理由だとサン氏は述べた。
フロントエンド層ではネットワークセキュリティ機能の「Google Cloud Armor」やAIモデルやエージェントの保護機能「Model Armor」で不適切な入力やDDoS攻撃からモデルを保護している。ユーザーの認証と保護、APIキーの管理などはWebアプリケーション開発プラットフォームの「Firebase」で実装した。
中間処理層は、モデルの呼び出しやログとキャッシュの処理、データウェアハウスの「BigQuery」へのデータ書き込みなどを担う。
モデル層は入力クエリに応じて複数モデルを組み合わせて回答を生成する。サーバレスの実行環境「Cloud Run」とAIプラットフォーム「Gemini Enterprise Agent Platform」(旧「Vertex AI」)で米Googleや米OpenAI、Anthropicなどのモデルを呼び出している。
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