AIを活用したアニメーション制作を手掛けるスタートアップCreator's X(東京都品川区)は12月19日、ベンチャーキャピタルのXTech Venturesなどから1億1000万円を調達したと発表した。資金はM&Aやサービス開発、人材採用に充てるという。これに伴い、アニメ「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」のCGデザインを手掛けたアニメ・デザイン会社K&Kデザイン(名古屋市)の完全子会社化も発表した。
Creator's XはK&Kデザインに対し、クリエイターの過去作品を基に開発した本人専用のAIを提供。さらにAI活用専門の背景美術スタジオ「スタジオSAIGA」を立ち上げ、K&Kデザインのアニメ制作を支援するという。同スタジオの美術監督はアニメ「ガールズ&パンツァー」のOVA(オリジナルビデオアニメ)などに参加したスタッフが務める。
AIツールやスタジオSAIGAの活動は今後、外販や他のアニメ制作スタジオ、ゲーム業界への展開も目指す。背景以外の制作工程を効率化するAIの開発も進めるという。
K&Kデザインは宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たちに加え、セブン&アイ・ホールディングスのPR映像などを手掛ける。Creator's Xと同様、アニメ映像制作におけるAI活用にも取り組んでいる。
AIを使ったアニメ、アニメイトGが2025年春に公開 “95%以上”のカットでAI活用も「あくまで補助ツール」
経産省、国内の生成AI各社に支援 「アニメ特化型基盤モデル」「薬学特化LLM」など、計算資源を助成
アニメの“応援絵”に生成AIを使うのは問題か? 「ぷにるはかわいいスライム」寄贈イラストに、一部Xユーザーが“がっかり”する
イラストのAI学習を妨げる「emamori」サービス終了へ 「コストの観点から継続難しく」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.