人が乗れる四足歩行ロボ「CORLEO」、2035年に製品化へ 川崎重工(1/2 ページ)
川崎重工業は12月3日、人が乗れる四足歩行ロボ「CORLEO」(コルレオ)の本格開発に着手したと発表した。2035年の製品化を目指す。CORLEOは大阪・関西万博でコンセプトモデルが展示され、大きな注目を集めていた。
CORLEOは、頭のない四足動物のような見た目をしたモビリティ。乗馬のように乗り手の重心移動で操縦する仕組みで、動力源には発電用の水素エンジンを採用する。後脚部が独立して上下に動くことで走行時の衝撃を吸収。山岳地帯のような険しい道にも対応する想定だ。
CORLEOの実用化に当たり、専任の「SAFE ADVENTURE事業開発チーム」を立ち上げる。コンセプトモデル開発時のコアメンバーで、同チームのマネジャーを務める天辰祐介氏によると、CORLEOの脚部の開発には、川崎重工が持つオフロード向けのモーターサイクルの知見などを応用。乗り手の脚に干渉させないため、新たな関節機構の開発も進めているという。
同時に、CORLEOの乗車体験ができるライディングシミュレーターも開発する。2027年中の完成を目標としており、CORLEOの安全な開発に役立てる。また、シミュレーターの開発過程で得られた3Dモデルやモーションのデータをゲームやeスポーツ業界に横展開。ゲーム内で「かつてないライド感覚を提供する」(天辰氏)といった活用も視野に入れる。
加えて、CORLEOに乗車した際のナビゲーションシステムの開発も進める。山岳地帯における天候や路面状況、野生動物の出現などを検知し、スマートフォンなどを介して安全なルートを案内するという。
川崎重工は今後、2030年に開催予定の「サウジアラビア・リヤド万博」の会場内モビリティとして、CORLEOが採用されることを目指す。35年にはレジャー・観光業界などの企業への販売を開始。40年には、ライディングシミュレーターなどを含めたCORLEO関連事業全体で、約3000億円の規模を見据える。
なお、大阪・関西万博への出展時には、CORLEOの本格開発は想定していなかった。川崎重工の橋本康彦社長によると、CORLEOに関連するSNSの投稿は累計で12億リーチを獲得。海外からも大きな注目を集め、共同開発の申し出も複数あったという。これを受け、「提案に終わらせてはいけない」(橋本社長)との意気込みから開発に着手。陸海空のモビリティを手掛ける同社のノウハウを生かし、安全性を重視しながら実用化を目指す。
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