スクウェア・エニックスは4月16日、マンガ原稿の吹き出しに書かれたセリフやナレーションに対し、最適なフォントや配置を編集者が手作業で選ぶ「写植指定」を効率化するAIツール「写植指定AI」を、コミック編集部内へ段階的に導入すると発表した。
吹き出しの形状と、フォントや文字数、行数など“記号としての文字データ”を認識し、最適なフォントやサイズ、スタイル、配置の候補を編集者に提案。ストーリーの流れやセリフの感情を踏まえ、編集者が最終的な指定を判断することで、品質を維持したまま作業時間を短縮する。
写植指定は、吹き出しの形状とセリフの性質に応じ、可読性を高めながら適切なフォントを使い分ける必要がある。校了時期に作業が集中し、時間的な負荷の高さが課題だった。
同社のマンガ編集部では写植指定に年間約3000時間が費やされていると試算。AIの導入で業務負荷を軽減し、作家支援やプロモーションに注力できる環境を整備する。
一部の編集者が参加したβテスト(計1516ページが対象)では、継続利用意向が100%(「継続利用したい」「条件付きで利用したい」の合算)、満足度(「満足」「やや満足」の合算)が73%に上ったという。
ツールは、2024年末に社内で行ったAIを使った業務改善アイデアコンペで、現場の編集者が提案したアイデアが発端。同社グループが出資する、エンタメAI企業のMantraが開発したマンガ特化型翻訳・組版・画像編集ツール「Mantra Engine」の一部を応用する形で共同開発した。
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