米Googleは4月21日(現地時間)、「Gemini 3.1 Pro」ベースの自律型リサーチエージェント、「Deep Research」と「Deep Research Max」を発表した。
これらのエージェントは、複雑な調査ワークフローを自動化するために設計されており、同日からGemini APIの有料枠を通じて、開発者向けにパブリックプレビューとして提供されている。1回のAPI呼び出しで本格的な調査プロセスを開始でき、今後はGoogle Cloudを通じて企業顧客向けにも順次展開していく予定だ。
これらのエージェントは、ワークロードの目的に応じて使い分けられる。
「Deep Research」は昨年12月に公開されたプレビュー版を置き換えるもので、低遅延、低コスト化を図りつつ品質を向上させているという。スピードと効率に最適化されているため、即時応答が求められるチャットインタフェースなどのリアルタイムな用途に適している。
「Deep Research Max」は、スピードよりも調査の網羅性と深さを重視した設計。拡張された推論時の計算量(test-time compute)を利用して推論、検索、推敲を反復するため、アナリスト向けの膨大なデューデリジェンスレポートを夜間に作成するというような、非同期のバックグラウンド処理に威力を発揮する。
機能面の大きな進化として、MCP(Model Context Protocol)のサポートによる独自の外部データソースとの連携が挙げられる。これにより、オープンなWeb情報だけでなく、社内のファイルや、FactSet、S&P Global、PitchBookなどが提供する専門的な金融や市場のデータストリームに安全に接続して調査を行えるようになった。
必要に応じてWebアクセスを完全にオフにし、独自データのみを検索対象に限定することも可能だ。さらに視覚的な表現力も強化されており、複雑なデータを視覚化するための高品質なグラフやインフォグラフィックを、HTMLまたは「Nano Banana」形式でレポートのインラインにネイティブ生成できるようになった。
スンダー・ピチャイCEOはXへのポストで、今回のリリースが品質向上、MCPサポート、ネイティブなグラフ生成を伴う強力なアップデートであると強調した。「スピードと効率性を求める場合はDeep Researchを、拡張された推論時の計算量を利用して最高品質のコンテキスト収集と合成を行いたい場合はMaxを使用してほしい」とし、Max版がベンチマーク指標であるDeepSearchQAで93.3%、HLEで54.6%という高いスコアを達成していることをアピールした。
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