Netbookは仕事に使えない? そんなことはない
最近、同僚のドン・レイシンガーがNetbookの台頭をテーマにした記事を書いた。彼はその中で、Netbookはマルチタスクができず、企業のネットワークに安全に接続できず、ビジネス向けソフトのグラフィックス処理ができないと指摘して、Netbookはまだ仕事には使えないと語っていた。
彼の記事にいささか驚いたことは認めざるを得ない。その記事を自分のNetbookで読んでいたからだ――それも、複数のアプリを実行して、Adobeの最新Creative Suiteを走らせて、VPNでオフィスのネットワークに接続しながら、だ。
一体どういうことなんだ。Netbookがまだ仕事には使えないというドンの主張は間違っているのだろうか?
その答えは、イエスでもありノーでもある。
この問題の一端は、複数のカテゴリーのNetbookが存在することにある。まず、ノートPCよりもスマートフォンと共通点の多い軽量Netbookというカテゴリーがある。このカテゴリーのマシンは非常に軽いOSを搭載し、RAMの搭載量とストレージ容量は限られている。それから、基本的には小型ノートPCと変わらないNetbookのカテゴリーもある。こちらはRAMとストレージをたっぷり搭載し、最近のOSを実行できる。
前者のカテゴリーについては、ドンの言ったことはかなり当てはまる。仕事向けのアプリケーションを使えず、企業のセキュリティインフラに接続できないため、(すべてとは言わないが)多数の企業には合わないだろう。
だが後者の(そしてこのところ一番人気の)カテゴリーのNetbookは、企業での利用に関して言えばそういう問題はない。たいていのノートPCと同じように、Windowsを実行できるし、マルチタスクもできる。スペックも多くのノートPCに引けを取らない。
わたしは自分のNetbookを、LinuxとWindows XPの両方を使えるように構成している。Windows XPを使っているときは、仕事で使うアプリケーションを問題なく一度にたくさん実行できる(今もOutlookとWordを使いながら、Firefoxでたくさんのタブを開き、iTunesも立ち上げているが、問題はない)。グラフィックスに関しては、AdobeのCreative Suiteの機能は何でも使えるし、高画質の動画も再生できた。グラフィックスを多用したビデオゲームだってプレイしたことがある。
皆さんは今、こう思っているかもしれない。「でもあなたは最新式の高性能Netbookを持っているんだろう。わたしのMSI Windシステムは、わたしには新しいけれど、1年近く前のモデルだ」
しかし、スペックを見てみてほしい。160GバイトのHDD、2GバイトのRAM、フルサイズキーボードに、きれいな10インチディスプレイ。この前、仕事仲間と出かけたのだが、彼は会社から支給されたノートPCを持っていた。彼の2年前のHewlett-Packard(HP)製ノートPCに、わたしのNetbookはほとんどの点で引けを取らなかった。主な違いはディスプレイサイズ(これは明白だ)とプロセッサだった。彼のノートPCは高性能なデュアルコアプロセッサで、わたしのはたいていのNetbookと同じように、IntelのAtomプロセッサを搭載していた。
CADやMathematicaなどのアプリケーションは、わたしのNetbookよりも彼のノートPCの方がずっと速く動くだろう。それでもわたしは、自分のNetbookが負荷の高いアプリケーションを処理できることに感心している。このNetbookで、大きな仮想マシンを動かしたこともある。
わたしのNetbookにないもので一番困るのが光学ドライブだが、それは大した問題ではない。たいていはUSBメモリやネットワーク経由で好きなアプリケーションをインストールできているし、USB外付けドライブはそんなに高くはない。
だからわたしは、ほとんどの場合、Netbookは企業でも使えると思っている。とは言え、ほとんどの人はフル機能のノートPCを捨ててNetbookに乗り替えることはしないだろう。幾つかの点では、仕事用には古いデスクトップPC、旅行用にはノートPCへの回帰も見られる。
Netbookを何度か旅行に持って行ったところ、もうフルサイズのノートPCを持って旅行に行く気がなくなった。Netbookの軽量・小型という利点は旅行にはぴったりだ。重たいノートPCを引きずって回る必要はなく、なおかつスマートフォンでは不可能なフルサイズキーボードと仕事用のアプリケーションが使えるのだ。
もし皆さんが企業の経営者で、社員がノートPCの代わりにNetbookが欲しいと言っているのなら、検討する価値はあると思う。今のNetbookがどれだけ企業ユースに耐えられるのか知ったら、皆さんは驚くかもしれない。
それからもう1つ。ドンの記事はソニーが新しいVAIOを「ウルトラポータブル」と呼び、Netbookという言葉を使いたがっていないことに触れている。その理由は単純だ。ソニーはNetbookの台頭にいら立っているのだ。
考えてみてほしい。古い小さなソニーのVAIO(わたしが持っている古いVAIO Picturebookのような)は名前以外はあらゆる点でNetbookだった。ソニーは、自分はNetbookの草分けの1社だが、その功績をほとんどあるいはまったく認められていないと思っている。だから腹いせに、自分たちのマシンにNetbookという呼び名を使うのを拒んでいるのだ。
だがどんな名前で呼ぼうとも、仕事に使えるNetbookは確かに出回っている。
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