「自分との約束」を守るには？【問題編】：シゴトハック研究所

「定時ぐらいまでに送れればよかろう」「20時ぐらいまでは残業してるだろうし」「今どき、21時は普通でしょう」「日付が変わらないうちに……」「ていうか明日の朝イチでも一緒じゃね？」。──そんな独り言の経験ありませんか？

[大橋悦夫，ITmedia]

　　　　マンガ：ふじたきりん

　相変わらず「先送り繰り返し症候群」（2006年10月27日の記事参照）に苦しんでいるタカフミ君。

タカフミ君　あ〜、何で金曜日に準備しておかなかったんだろう……。

マサヨシ課長　どうしたんだい？　──まぁ何となく察しはつくが。

タカフミ君　えぇ、お察しの通りです。

マサヨシ課長　ウム、だが念のため詳細を聞いておこう。

タカフミ君　今日は月曜日なんですが、今日が期限の仕事がまだ終わってないんです。

マサヨシ課長　それはまずいな。もうそろそろ終電だが、先方への遅れる旨の連絡は？

タカフミ君　いえ、こんなに遅れるとは思っていなかったので……。

マサヨシ課長　そうか。で、当初は何時に出す予定だったのかね？

タカフミ君　とりあえずお昼までに出せればいいかな、と。

マサヨシ課長　ウム。

タカフミ君　でも、月曜日の午前中ですから例によってバタバタしてまして、まぁ夕方の早い時間帯ならよかろう、と勝手に解釈して。

マサヨシ課長　気がついたらこんな時間、というわけか？

タカフミ君　ハイ……。先方からも特に連絡はないんです。

マサヨシ課長　まぁ、気を遣ってくださっているんだろう。

タカフミ君　えぇ、そうなんでしょうね。そうなると、なおさら連絡しづらいんです。正直なところ、もはや今日に出すのは諦めてまして、明日の朝早く来てやった方が効率がいいんじゃないかとも思っています。

マサヨシ課長　それは泥沼パターンだな。ずるずる行くぞ。

タカフミ君　そもそも金曜日のうちに仕上げておくべきでした。そうしておいて週明けの今日の朝イチでパパっとチェックして出せますから。こんなふうに苦しむこともないでしょうし。

マサヨシ課長　なるほど、タカフミ君の“セキュリティホール”は、「自分との約束」にあるようだな。

筆者：大橋悦夫

1974年、東京生まれ。ブログ「シゴタノ！仕事を楽しくする研究日誌」主宰。学生時代よりビジネス書を読みあさり、システム手帳の使い方やスケジュール管理の方法、情報整理のノウハウなどの仕事術を実践を通して研究。その後、ソフトウェアエンジニア、テクニカルライター、専門学校講師などを経て、現在は仕事のスピードアップ・効率アップのためのセミナーや研修を手がける。デジタリハリウッド講師。著書に『「手帳ブログ」のススメ』（翔泳社）『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『チームハックス 仕事のパフォーマンスを3倍に上げる技術』『そろそろ本気で継続力をモノにする！』、近著に『Life Hacks PRESS vol.2』『LIVE HACKS! 今を大切にして成果を5倍にする「時間畑の法則」』がある。