筆者は今までタブレットの導入に2回挫折している。購入したはいいが、どうも上手く使いこなせなかったのだ。そのころ、タブレットに感じていた疑問は次のようなものだった。
今回の講座で、こうした疑問がウソのように氷解した。最初からマニュアルを読み込めばよかった、と思わないでもないが、以下に筆者がつかんだコツをまとめる。
これは単に知らなかったので恥ずかしい限りだが、タブレットの感知エリアはディスプレイの領域を忠実にシミュレートしている。感知エリアをXGAなりSXGAなり画面とみなして、行きたい場所にポインターを動かせばその通りの場所に行ってくれる。
筆者はなぜかタブレットの感知エリアを「今ポインターがある周辺の領域のみをシミュレートしている」と勘違いしていたため、思ったようにポインターを動かすことができなかった。
それに、普段使っているマウスと操作感が違うのも問題で、マウスであればその場でごろごろと動かしてもディスプレイ上のポインターは進んでいくが、ペンで同じように動かしても、ポインターはディスプレイの同じところを行き来するだけ。だからこそタブレットが大きければ大きいほど、操作がしやすいのである。
こうしたことを理解してから、タブレットのどこにペンを持って行けばいいかが分かるようになった。
タブレットで使うペンはコイルを内蔵しており、そのコイルをタブレットが感知する。この仕組みを頭では理解していたのだが、筆者は「タブレットの感知エリアを指でこするとポインターが移動する」とずっと勘違いしていた。ノートPCに搭載されているタッチパッドと混同していたのだ。「手でさわるだけではポインターが動くことはない」ということを理解したあとはずっとポインターが動かしやすくなった。
タブレットがペン先を感知できる距離は数ミリ程度である。基本的にペンは浮かして使うが、あまり浮かせすぎてもタブレットが感知してくれないし、またペンを近づけすぎても意図しないクリックをしてしまう。
そこで筆者は常に中指をペンに添え、中指を常にタブレットに密着させておくことによって、ペン先とタブレットの最適な距離を保つようにした。こうしておけば必要なときだけペンを沈めればよく、ペンが離れすぎてタブレットがペン先を見失い、ポインターが画面内で止まってしまう、という事態を防いでくれる。
以上の3点に気を付けるようにしてからは、意図したとおりにポインターが動くようになった。以前は思った通りに動いてくれなくてイライラしたが、今では絵筆を使うのと同じようにストレスなく使える。タブレットの利用を検討している方は参考にしてみてはいかがだろうか。
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