社内での上下フロアの階段移動や昼休みの消灯など、社員を巻き込んでのエコ対策は少なくない。ならばその輪を社外へも……。ちょっとした工夫でエコにつながるアイデアを紹介しよう。
企業が行うエコ対策といっても、その取り組みはさまざま。社内はもちろん、できれば社外をも巻き込んで、企業姿勢をもアピールできる取り組みができれば――そう考える担当者も少なくないのでは? 以下に紹介する身近なエコアイデアをヒントに、自社の取り組みを見直してみよう。
書類や資料の送付に多用されるA4サイズの封筒。空いているスペースに定型封筒の形とサイズに切り取り線を印刷しておくことで、送付先に再利用してもらうことができる。1枚の封筒を2度使うことで、ゴミの減量化や森林保護にもつなげられるアイデアだ。
また、切り取り線の封筒にあて先を印刷して送れば、送付先からの返信用にも利用でき、返信用封筒を別に用意するコストや封入する手間も削減できる。
クリック募金とはWebサイトの募金ボタンを1クリックするだけで、スポンサー企業がクリックした人に代わって1円寄付をしてくれる仕組みだ。ディ・エフ・エフが運営するサイトでは、さまざまな企業の募金システムサービスを提供。どの企業が、どんな分野への募金を行っているかが分かる。地球環境の保全支援や森林保護、水源保全などへの募金を行う企業も多い。短時間でできる環境貢献だ。スポンサー希望企業はディ・エフ・エフへ問い合わせてみよう。
オフィスの省エネ活動はできることから始めて、習慣化することが大切だ。リコーテクノシステムズでは、全国約420カ所の営業所で使用される営業車を、主に三輪バイクから自転車に一部切り替えて営業活動を行っている。社員の環境に対する意識の向上を促している。
さらなる環境負荷軽減のため、社員一丸となって「2UP3DOWN運動」や室内設定温度の徹底、照明の小まめな消灯などにも積極的に取り組んでいる。2UP3DOWN運動とは、上の階2階から下の階3階以内は、エレベーターではなく階段を使って電力を抑えようという運動だ。
カタログや小冊子などを発送する際に、テープと簡単にはがせる宛名ラベルを直接張るだけの簡単包装がオーシーエスの「エコメール便」。封筒を使う場合に比べて、包装ゴミを10分の1に減らせる。地球環境に貢献できるほか、企業の環境への取り組みをダイレクトにアピールするツールとしても有効だ。また、封筒の印刷代などのコストを削減できる上、封入作業にかかる手間を省くこともできる。
『月刊総務』2008年6月号 特集「環境をどう守る? 企業のエコ対策2008」より