長いLANケーブルを持ち運ぼうとすると、かさばる上にからまってしまうことも少なくない。とあるアイテムを使えば、長さ10メートル以上の薄型LANケーブルをコンパクトに巻き取って持ち運べるようになる。
セミナーなどの会場で機材を設置する際や、ブロードバンド対応のビジネスホテルでネットを使う時など、外出先でやや長めのLANケーブルが必要になることがある。無線LANにすれば済むかというとそうではなく、前者であればそもそも無線アクセスポイントを設置する場合に基幹のLANポートとつなぐケーブルが必要になるし、有線LANであればセミナー発言者のPCとハブの間が離れていれば長めのLANケーブルが必要となる。
またビジネスホテルにおいては、机上ではなくベッド付近でノートPCを使おうとすると、室内備え付けの1〜2メートル程度のLANケーブルでは長さが不足しがちだ。せめて5メートルくらいの長さはあってほしい。前者のセミナー会場設営などではさらに長め、10〜20メートルくらいの長尺のLANケーブルがあってもよいくらいだ。
ところが市販の巻取式のLANケーブルは、長さはせいぜい2メートル前後が精一杯で、こうした用途には使えない。従って一般的な薄型LANケーブルを束ねて持っていくことになるわけだが、これはこれでかさばってしまうし、バッグの中でからまることも多い。リールのようなアイテムを組み合わせてコンパクトに巻き取れればよいのだが、市販されているケーブル巻取リールというのは余った部分を巻き取るための製品であり、長尺物をまるごと巻き取る用途には使えない。逆に本格的なリールタイプともなるとサイズがとてつもなく大きく、持ち運びには適さない。
というわけで範囲を広げていろいろ探した挙句見つけたのが、旅行用品コーナーで売っている「Mr.くるくる」なるアイテムだ。これはネクタイをセットしてくるくる巻き取ることで持ち運び時にシワをつけないという出張族御用達のグッズであるが、ネクタイの代わりに薄型LANケーブルをセットすることにより、長尺のLANケーブルをスマートに巻き取って持ち運べるのではないか? と考えたわけだ。
実際に試したところ、巻き取りに多少の時間と手間はかかるものの、長尺のLANケーブルをコンパクトに収納するという用途にはうってつけ。今回用いたエレコムの薄型LANケーブル「LD-CTFSSシリーズ」であれば、15メートルを巻き取ってまだまだ余裕があり、もうワンランク長い20メートルであっても巻き取れそうだ。両端を引っ張るとスムーズに引き出せるので設置もスピーディ。長さの調節も自由自在である。
ケース自体はこうした用途を想定して作られていないので使用はあくまで自己責任だが、これだけ長尺のケーブルをスマートに巻き取れるアイテムは、筆者の知る限りほかにない。バッグの中でからまることもなく、フラットケーブルを使うことでねじれの発生を抑えるという点でも秀逸。前述のセミナー会場設営およびビジネスホテルへの宿泊が遠隔地で、すこしでも荷物を減らしたい場合に、悪く選択肢ではないだろうか。
製品名 | 実売価格 | 発売元 |
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ネクタイケース Mr.くるくる MK-350 | 367円 | 池本刷子工業 |
LD-CTFSS/BU15 | 1800円 | エレコム |
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