『iPadバカ』や『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』などの著者である美崎栄一郎氏が手帳を作った。その名も『「結果を出す人」のビジネス手帳2013』。結果を出す人が出した手帳は果たしてどんな内容なのか。
美崎栄一郎氏といえば『結果を出す人はノートに何を書いているのか』『iPadバカ』などのノート術、ガジェット術の書籍を連続ヒットさせているベストセラービジネス著者だ。
その美崎氏が作ったのがその名も『「結果を出す人」のビジネス手帳2013』だが、筆者にはちょっと意地悪な想像力が働いた。「きっと、よくある“神社系手帳”に違いない」。神社系手帳とは筆者の造語である。詳しくはこちらの記事を見てほしいが、要するにビジネスで成功した人が自らの仕事ノウハウを盛り込んで作った手帳のことだ。きっと美崎氏も、その種の手帳を“ドヤ顔”で出してきたに違いない……。
結論から言えばそんな筆者の邪推は見事に裏切られた。これは美崎氏が、現時点における手帳周辺の各種ツールとの連携を踏まえてきっちり作った手帳である。以下にその詳細を見ていこう。
手帳としての構成はオーソドックスだ。
まず予定記入欄は、B6の紙面一杯になっている。付属の冊子(後述)によれば、記入面を大きくとるために、前月や翌月のカレンダーなどは省いたとのこと。各ページの四隅にはL字型マーカーを用意した。これはスマートフォンで撮影してEvernoteなどにアップするためのものだ。汎用のスキャナーアプリでの撮影を想定している。
予定記入面右側にはスペースを設けた。ここに付せんを貼るのだ。記入面のベースになっている方眼のサイズは、3.64ミリ。これはもっとも汎用的な付せんである「スリム見出しミニ」(住友スリーエムのポスト・イット「715RP」)や「ふせん」(同「500RP」)といった製品を貼るとぴったり収まるようになっている。入手しやすい市販の製品との組み合わせを提案するあたり、文具術に詳しい美崎氏のセンスを感じる。
「打ち合わせ」「プレゼンテーション」「飲み会」など公私にわたるイベントに対応した各種シールも付属する。これはリスケできるように再剥離式になっている。念のために言えば、3.64ミリの方眼にもピッタリ貼れる。
なかでもユニークなのが「B」とだけ書かれたシールだ。別冊の冊子によれば、これは「バッファー」の意味で、水曜日か木曜日の欄に貼るといいという。この1日をバッファーとして確保し、ほかの予定を入れないようにするわけである。
もし仕事が押していたらこの日を使って処理し、予定通りに仕事が進んでいたら、翌日以降の予定を前倒しで処理するために使う。いわゆる時間術の考え方だが、シールの形にして誰にでも実践できるようにしている。
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