目指すはNo.1経済メディア――「NewsPicks」はスマホ時代の情報紙アプリ新しい働き方のチームが作るモノ(1/2 ページ)

経済情報に特化したニュースアプリ「NewsPicks」は、業界分析データベース「SPEEDA」で知られるユーザベースが開発するコンシューマ向けアプリだ。業界の著名人がピックアップ、作成したオリジナルコンテンツも読め、有料化も視野に入れたビジネスモデルを掲げている。

» 2013年12月09日 11時45分 公開
[上口翔子,Business Media 誠]

連載『新しい働き方のチームが作るモノ』とは

最近はやりの新サービスを生み出す企業は、働き方も新しい。どんな人たちがどんなワークスタイルでそのサービスを生み出しているのか。働き方と提供サービス、両方の視点に注目して紹介していく。


「NewsPicks」

 「SmartNews」「Gunosy」「Antenna」などのニュースアプリが話題となる中、じわじわとユーザー数を伸ばしているアプリがある。それが経済情報に特化したニュースアプリ「NewsPicks」だ。2013年9月に公開以降、特別大きなプロモーション活動を行っているわけではないが、業界人などを中心に口コミで広がっている。

 現在はiPhone、iPad向けに無料で提供しており、App Storeでのユーザー評価は5段階中4以上と高い。アカウントを作成し、気になるテーマを「メディア(業界紙)」や「分野(機械的に抽出するボット)」、「人物(著名人などのユーザー)」でフォローすれば、自身のタイムラインに関心がありそうなニュースが時系列で流れてくる仕組みだ。また流れてきたニュースに対し、どのフォロワーがどんな視点でそのニュースを選んだかもコメント付きで一目で分かる。ユーザーインタフェースは直感的で、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアを使っている人であればすぐに使いこなせるものとなっている。


初期起動時にアカウントを作成する。FacebookやTwitterと連携することも可能。その後、気になるテーマのボットや人物をフォローする


フォローするテーマは後からでも変更が可能。自身のアカウント設定画面で変更を行う

 NewsPicksで読める記事は、ライセンス契約を交わしているロイターや東洋経済オンライン、ダイヤモンド・オンライン、現代ビジネス、Business Media 誠など30以上の媒体誌。その他、NewsPicksリリース時から登録している夏野剛さんや成毛眞さん、堀江貴文さん、佐々木俊尚さん、津田大介さんら業界の著名人が選ぶ記事だ。今後は業界アナリストらが制作するコンテンツの配信も検討しているという。


自分のタイムラインとは別にフォローしている人のタイムラインを閲覧して記事をチェックすることも可能


著名人以外でも自分がフォローしている人がどの記事をチェック(ピックすると呼ぶ)しているかが分かる

 もちろん自身でも記事を投稿(オススメ)することが可能だ。FacebookやTwitterと連携しておけば、マルチポストもできる。一度利用してみれば分かるが、ユーザーインタフェースが直感的で誰でも使いやすいように作り込まれている。完全機械的でもなく、人選(キュレーション)要素も入れつつ、無料でここまで使えるのだから、ぜひ一度試してみて損はないだろう。

 なお12月6日のアップデートでは、タイムライン上に過去24時間の記事ランキング「トップニュース20」を表示する機能を追加。これにより、ユーザー個人ごとの「タイムライン」と全員共通の「トップニュース20」の両方を、トップページで横スワイプで切り替えて閲覧できるようになった。また、「トップニュース20」のタイムラインの末尾、および「ユーザー・ロボットをフォロー」のページにも、「人気ユーザー(ランキング)」が追加され、一定期間中にNewsPicks内で最も注目を集めたユーザーが分かるようになった。フォローする際の参考になりそうだ。


NewsPicks内で話題のニュースや人物が分かるようになった

iPad版はあえて別のインタフェース

 Twitterのタイムラインに似ているiPhone版に対して、iPad版は新聞を意識したユーザーインタフェースが特徴となっている。NewsPicksを開発するユーザベースによると、新聞のようなインタフェースを意識しており、将来的には月額課金でNewsPicksだけで読めるコンテンツを増やす方針だ。

iPad版のNewsPicks
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