データ通信量を節約しながら「クラウドストレージ」を使うには?「格安SIMカード」は仕事に使えるか? 第7回(1/2 ページ)

ビジネスシーンでも使うことが増えてきた“クラウドサービス”。オンラインストレージとして使うのが一般的だが、今回はDropbox、Googleドライブ、SkyDrive、Evernoteという代表的なサービスにおけるデータ通信量をチェックする。

» 2014年01月22日 10時00分 公開
[小林誠,Business Media 誠]

 スマートフォンやタブレットの普及とともに、ビジネスシーンで“クラウドストレージ”を活用する人が増えている。そこで今回は、格安SIMカードでこのサービスを使ってみた。

 クラウドストレージサービスといえば「Dropbox」「Googleドライブ」「SkyDrive」「Evernote」あたりが有名だ。PCとスマートフォンとの間でファイルのやり取りをしたり、同僚と同じファイルを共有するといった用途に重宝する。

photo 今回は代表的なクラウドストレージサービスを使ってみる
photo Xperia Z1の設定で自動同期はオフにし、それぞれのアプリを使ったときだけ通信量をチェックするようにした

 しかし仕事で使うような書類はデータサイズが大きい。筆者が使っている格安SIM「U-mobile*d」はLTEの高速通信が月680円(税抜き)で使えるが、それはデータ通信量が1Gバイトまでのときだ。1Gバイトを超えると月額料金が上がってしまうので、通信量をなるべく抑えたい。

 今回、データ通信量を検証するため、新たにGoogleドライブとSkyDriveのアプリをインストールした。アプリはサイズが大きいのでなるべくWi-Fiを使ってダウンロードしよう。SkyDriveアプリのファイルサイズは3Mバイトだったが、Googleドライブアプリのサイズは11Mバイトもある。

 また、こうしたアプリの場合、アカウントのサインインでデータ通信が発生することにも気をつけたい。試したところ、アプリのサインインだけで合わせて1.85Mバイトも消費したからだ(設定メニュー内の「データ使用」で確認。端末はXperia Z1)。それではDropbox、Googleドライブ、SkyDrive、Evernoteのデータ通信量を確かめてみよう。

ファイルはダウンロードせず、Googleドライブの編集機能で確認

 スマホでこれらのアプリを使う場合、PCからクラウド上にアップロードしたファイルを、スマホで確認するという使い方が一般的だ。そこで今回は4.3MバイトのPDFファイルをDropbox、Googleドライブ、SkyDriveのそれぞれで表示してみた。結果は以下の通りだ。

ファイルダウンロード時の通信量(4.3MバイトのPDFファイル)
アプリ 通信量
Dropbox 4.66Mバイト
Googleドライブ 4.77Mバイト
SkyDrive 4.17Mバイト

 連載の第5回でGmailの添付ファイルを「プレビュー」で見る方法を紹介したが、これらのアプリでPDFファイルを見る場合、ファイルをダウンロードする必要がある。その結果、通信量は4Mバイトを超えて元のファイルサイズとほぼ同じか、それ以上になってしまった。テキストファイルなどデータサイズが小さければ気にすることはないが、PDFなどの書類を格安SIMで扱う場合は、Wi-Fi接続で行ったほうが安心だ。

 Googleドライブにはクラウド上で書類を作成する機能があるので、これを積極的に活用したい。ファイルをGoogleドキュメント形式に変換してアップロードする必要があるものの、ファイルをダウンロードせずに書類の確認や編集ができる。

 試しに表計算のファイルをアップロードし、28項目の数字を編集して保存したところ、通信量は0.75Mバイトだった。ファイルサイズも小さく、簡単な数字の入力だけだったこともあるが、ファイルをダウンロードせずに修正を素早く行えた。LTE接続なので変更の反映も早い。クラウド上の書類を共有してWeb上で編集する、という用途であれば格安SIMでも十分使えるだろう。

photophoto クラウドにあるファイルをダウンロードすると、大変な通信量になってしまう(左)。Googleドライブ上で編集できる「Googleドキュメント形式」のファイル。これならダウンロードすることなく、通信量をそれほど使わずに内容の確認、変更が可能だ(右)
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