今回は、実際に筆者とBiz.ID編集長Gさんのストレングス・ファインダーの結果を用いながら、診断結果を読み解く3つのアプローチを紹介します。まずは2人の上位5つの結果を見てみましょう。各々の才能について詳しく知りたい方はこちらのWebページをご覧ください。
まずは、自分自身の特性がどう生かされてきたかを振り返ります(以下、( )内は発揮されていた才能です)。筆者の場合、以下のような2つのエピソードがすぐに出てきました。
幼少期にはよく親戚の家まで1時間ほど歩いていましたが、その際に、ガード下にある車のナンバープレートに書かれた文字を知りたくなって、母親に聞いていました(学習欲)。母親の言葉を聞きながら、多くのナンバープレートを読んでひらがななどを覚えていたそうです(収集心)。
仕事では、ある調査プロジェクトで率先して(活発性)、論文を収集して読み込み(収集心+学習欲)、100本以上の論文などから骨格を作って(アレンジ)、企画書を書いたこともありました(コミュニケーション)。
ストレングス・ファインダーの結果は、その時々の仕事やライフステージの状況によって多少変化することもあるそうですが、ひとまず現時点での結果で振り返ってみましょう。自分の何気ない行動の中にも“才能”が隠されているもの。何気ない行動の中にある自分の才能に気づくことから、自分遣いの達人への道は始まります。
自分が経験してきた行動パターンを図解してみましょう。できれば良い結果を生み出した経験が望ましいです。自分1人で思いつかないときは、他人と話をしながら書くのもいいでしょう。
G編集長はマネージャーになった際、無理に人を引っ張るリーダーになろうとして、疲れてしまった経験があったと言います。その後、ストレングス・ファインダーやコーチング体験を通して“自分の役割に対する考え方”が変わり、「今、自分の中にある力を最大化するために、チームの誰からどんな力を借りればいいか。チームのメンバーの力を最大化するために、自分には何ができるのか」を意識するようになったそうです。
また、筆者がG編集長と話しているうちに分かったのが、彼女があまり目立っていない人の中の優れた能力を発見して育て、活躍をするようサポートするのが得意ということでした。「人を育てるプロセスの中で自分も学ぶことが多いので、楽しい」(G編集長)といいます。この強みに5つの才能を当てはめてみると、下の図のような流れであることが分かります。
このように行動パターンを一連の「ループ」として描くことで、仕事や私生活でよりよいサイクルを生み出すコツを見出しやすくなります。ぜひ試してみてください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.