守備範囲内だけでは成功しない――新しい視点をもたらす7つのアプローチとは:四則演算の発想フレームワーク
四則演算を発想思考に使い、短時間で効果的なアイデアを発生させるシステム「四則演算の発想フレームワーク」。今回は「掛け算のプロセス」に必要な新しい視点をもたらす「異なる何か」について解説します。
四則演算の発想フレームワークとは
「4文字英語の最強フレームワーク」に続き、算数の足し算、引き算、掛け算、割り算のしくみを発想思考に使い、短時間で効果的なアイデアを発生させるシステム「四則演算の発想フレームワーク」を5回に渡ってご紹介します。
今回紹介する四則演算の発想フレームワークは、『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(ソフトバンククリエイティブ刊)の第3章「発想のフレームワークでアイデア爆発!」から抜粋しています。
今回も前回に続き、「掛け算のプロセス」について解説していきます。新しい視点をもたらす「異なる何か」とは一体どんなものでしょうか。
これまでにはないコンセプトの商品を作ったり、問題解決を行ったりする場合には、別の世界、別の業界、別の視点、別のテーマなど、異質な世界とのコラボレーションが欠かせません。自分の守備範囲内だけの情報をもとにアプローチしても、なかなか画期的なアイデアは生まれてこないのです。
例えば、アナタの属している「人間界」「ビジネス社会」「自分の業界」「自分の会社」「自分の業務」「自分のノウハウ」「自分の視点」「自分のテーマ」「自分の場所」の問題を解決するために、あえて「異なる何か」を持ち込み、そこからヒントを得たり、そこで使われているものをこちらの世界で使ってみたり、こちらのものを別の世界に持ち込んだりするのです。
これこそが「掛け算のプロセス」です。これは「異質馴化」あるいは「馴質異化」とも呼ばれる着想方法です。
自分のフィールドに異質なものを組み合わせて、現在の問題解決を図るためには、新しいアプローチが必要です。その新しい視点をもたらす「異なる何か」は、大別すると次の7つがあります。最後に、異質なものとのコラボを成功させる7つのアプローチを紹介します。
- 異なる世界……自然界や物語中の世界など別の世界において、類似の状況はないか? ヒントにできるものはないか?
- 異なる業界……異業種で同じような問題はないか? 異なる業界に目の前のものを持ち込んだらどうなるか? あるいは異なる業界で使われているものを代用できないか?
- 異なる視点……ほかの人の視点を通して見ると問題はどう映るか? 相手と自分の視点を逆にしてみるとどうなるか?
- 異なるテーマ……異なるテーマに置き換えられないか? 異なるテーマを組み合わせられないか?
- 異なる評価軸……問題を異なる軸で見るとどうなるか? 現在の評価で足りているのか?
- 異なるエリア……異なる場所ではどうか? そこへ行くとどうなるか?
- 異なる質問……問題となる質問を異なる質問に言い換えられないか?
連載「四則演算の発想フレームワーク」、いかがだったでしょうか? 誠 Biz.IDでの連載は今回でいったん終了です。続きは書籍『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(ソフトバンククリエイティブ刊)でお楽しみください。
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