誠 Biz.IDの連載から考える「会議に役立つツール」とは:ツールで始める会議術
「会議が迷走する」「会議が決まらない」「会議で決まったことが実行されない」「会議が長い」の四重苦のスパイラル――。こんな会議の問題を解消するツールを紹介しよう。
11月の総務特集は「ツールで始める会議術」。年の瀬も近づき、いろいろな締め切りがやってくる。そんな中、容赦(ようしゃ)なくスケジュールに入れられてしまうのが会議だ。今回の総務特集では、こうした会議をツールを使っていかに効果的に実施するか(もしくはコストを削減するか)を考えていきたい。初回は誠 Biz.IDの過去記事から会議の問題点を洗い出してみよう。
会議の四重苦を解決する
「会議が迷走する」「会議が決まらない」「会議で決まったことが実行されない」「会議が長い」の四重苦のスパイラルが、多くの会議が共通に抱えている問題だ――と指摘したのは、連載「議事録ドリブンで会議の効率アップ」でのこと。
確かに話題があっちこっちに飛んだり、決断しなくてはいけなかった事柄が決められなかったり、決めたはずなのに実行されていなかったり、そもそも会議がダラダラと長かったりすることはよくある。こうした問題に対して、先ほどの連載「議事録ドリブン〜」ではノートPCとプロジェクタの活用を提案。プロジェクタで映し出した議事録を見ながら会議することで、“四重苦”を解決できるというわけだ。
議事録ドリブンについて詳しく知りたい人は以下の記事をご覧いただきたい。
- 第9回 会議に頼り過ぎない会議術
- 第8回 議事録はみんなが書けるか?
- 第7回 会議は終わってもプロジェクトは終わっていない
- 第6回 終了のホイッスルは次の会議の始まり
- 第5回 会議で「じゃあ、そういうことで……」と言ってないか?
- 第4回 会議をいきなりはじめてないか?
- 第3回 この会議のゴールを知っているか?
- 第2回 会議が終わったときに議事録は完成してますか?
- 第1回 会議の何が問題なのか?
アイデア会議で活躍する
会議には、決定事項等の情報を確実に伝達する「伝達会議」、問題を議論して解決策を導き出す「問題解決会議」、意見の食い違いやスケジュール、人員などを調整する「調整会議」、組織的な意志を決定する「意志決定会議」などがあるが、企画や開発、営業の現場でよく行われるのがアイデア会議ではないだろうか。商材となるテーマを決めて、アイデアを出し合うような企画会議から、自社の業務を拡大するような新規事業会議などもこれに当たるかもしれない。
アイデアが次から次へとわいてくるような人には必要ないかもしれないが、アイデアを出すのに苦労する人は多い。そんな人にオススメなツールを紹介したのが、連載「アイデア創発の素振り」。連載で紹介した会議で使えそうなツールを以下にまとめてみた。
また、連載の筆者である石井力重さんが所属するデュナミスのブレストツールも役に立ちそうだ。
やっぱり段取り
連載「研修に行ってこい!」の原田由美子さんは段取りのコツを伝授。会議の種類や目的、運営スタイル別の解説や、会議を進める「段取り書」のテンプレートも用意している。「なんだかんだ言って段取りだよね」という段取り派の人にはぜひとも目を通してほしい記事だ。
まずは駆け足で、誠 Biz.IDの連載を紹介した。次回以降、会議の問題を解決する各種ツールを紹介していく。
関連記事
- ツールで始める会議術
- 第2回 会議が終わったときに議事録は完成してますか?
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