最強の武器を手に入れる思考とは?:トップ1%の人だけが実践している思考の法則(2/2 ページ)
ゼロからビジネスを生み出し育てる力を持っていれば、起業家はもとより、企業人であっても自分の担当分野を拡大でき、企業内で新しい製品やサービスも構築できます。そこから得られる経済的なメリットも計り知れないものになるでしょう。
より高い報酬、やりがいで仕事人生を楽しむ
自分でビジネスを創造する力を身に付けると、あなたの仕事、いや人生そのものが劇的に変わります。ゼロからビジネスを生み出し育てる力を持っていれば、起業家はもとより、企業人であっても担当するビジネスを次のステップに拡大したり、企業内において新しい製品やサービスを構築したりできます。自分の価値は、自分の生み出すビジネスの価値に連動します。当然、そこから得られる経済的なメリットも計り知れないものになるでしょう。
企業内で本当にビジネスを生み出せる人たちは、そう多くはありません。大企業で働くエリートな人であっても、マネジメントや経営の中枢に近づける人は一握りです。しかしビジネスプロデュース能力を持った人は、経営の中枢に近づき、より高い報酬をもらい企業人としてやりがいのあるポジションで仕事を楽しめるのです。
もちろんあなたが起業家であれば、そうした能力を自分のために発揮し、あなた自身のビジネスを成功に導けるでしょう。大切なことは組織に属するか否かではなく、創造性を発揮して、ビジネスを積極的につくり上げる仕事人生を楽しめるかどうかなのです。
では、どうしたらそのようなビジネスプロデュース能力を持てるのでしょうか? どうすれば、それらを磨くことができるのでしょうか? そのカギが本連載で度々紹介してきた「5Aサイクル」をベースにした行動と思考です。
5Aサイクルとは、成功者たちが実践した5つのビジネスプロセスの頭文字を取って呼んでいるものです。ぜひ実践してみてください。
- 顧客の抱える問題の「認知」(Awareness)
- 問題解決のための従来と異なる「アプローチ」(Approach)
- アイデアのスピーディな「実行」(Action)
- 仮説と実行結果の差異に対する「分析」(Analysis)
- マーケットニーズに合わせた柔軟な「適応」(Adjustment)
なお本連載の基となった『トップ1%の人だけが実践している思考の法則』(永田豊志著、かんき出版刊)では、5Aサイクルの具体例として、グーグルのほか、ダイソン、アマゾンなど今をときめくイノベーティブな企業群のエピソードを18のケースストーリーで紹介しています。
集中連載『トップ1%の人だけが実践している思考の法則』について
本連載は2012年12月19日に発売した『トップ1%の人だけが実践している思考の法則』(永田豊志著、かんき出版刊)から一部抜粋しています。
- なぜ、Amazonは「大量の小口注文」をさばけるのか?
- なぜ、Googleは「独自の検索システム」を編み出せたのか?
- なぜ、ディズニーランドは「夢」を売ることができるのか?
- なぜ、ダイソンは「羽根のない扇風機」を開発できたのか?
本書は、イノベーションを起こして、ビジネスで勝ち残るための「思考法則」についての解説書です。これからの働き方は、大きく変わります。今まで通りに目の前にある仕事を頑張って働くのではなく、新しいイノベーションを起こしてソリュ―ション(問題解決)することが不可欠になります。本書はあなたの仕事にイノベーションを起こすために、トップ1%のできるビジネスマンだけが実践している「思考の法則」を著者、永田豊志氏が見つけ、分かりやすくまとめたものです。
「営業」「企画」「経理」「総務」「財務」「マーケティング」――など、あなたが何を専門に従事しているかはまったく関係ありません。すべてのビジネスパーソンに必要な「思考」だからです。ぜひ、本書を読んで、変化の激しい時代に、あなたがたくましく生き残れるよう役立ててください。
著者紹介:永田豊志(ながた・とよし)
知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
ビジネスマンの「知的生産性の向上」をテーマに精力的に執筆・講演活動も行っている。近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』『プレゼンがうまい人の「図解思考」の技術』『ノート・手帳・メモが変わる絵文字の技術』(中経出版刊)、『すべての勉強は、「図」でうまくいく』(三笠書房刊)がある。
連絡先: nagata@showcase-tv.com
Webサイト: www.showcase-tv.com
Twitterアカウント:@nagatameister
関連記事
- 25万円のクルマ、粗悪だけど低価格なら商売になる?
新興国には、新興国ならではのマーケティング戦略が成り立ちます。インドのタタ自動車が行った攻め方を例に、100万円を持つ1人ではなく1万円を持つ100人を狙う戦略を見ていきましょう。 - ダイソン“羽根のない扇風機”、開発原動力は「利用者の怒り」だった
掃除機メーカーの創業者、ジェームズ・ダイソン氏は、普段の生活の中で私たちが、うまくいかない事柄に対して、怒りを持つことこそが製品開発の原動力だと考えています。あの掃除機や扇風機も、ある不満から生まれました。 - ヤマト運輸に学ぶ「見えないコスト」に着目する術
宅配システムが高度に発展した現在の日本では、配達時間を指定できるサービスはもはや当たり前。しかし当時は、コストが掛かるものとして猛反対を受けていたのです。 - 壁にぶち当たったら、質問を再定義する
優れた情報を自動的にまとめる方法はあるか? グーグル創業者の2人は、この問題別の角度から再定義することで、答えが見えてきました。世の中には、質問を変えてみることでスルッと、思わぬ答えが導き出せることがあります。 - マクドナルドがこだわった「らしさ」とは何か?
企業にはそのサービスを印象付ける「ブランディング」、つまり「らしさ」が必要です。「らしさ」を壊して、むやみに多角化したり、ヒト、モノ、カネといった企業の持つ貴重なリソースを分散させたりすることは避けるべきです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.