要検討のことは即決しない:あなたの話の9割は相手に伝わっていません(2/2 ページ)
何かを決めなければいけないとき、即決するとたいていは失敗する。大事な場面で後悔しないために、また相手に“考え抜いたうえで決断した”と思われるためにも、「考えさせてください」と言おう。
決めた後に変更するのはマイナス評価
だから、やはり、ちょっと判断に迷ったなら「後ほど、こちらから連絡差し上げます」と言うのがいい。「分かりました、後ほど連絡します」と答えて、ダメだと言う人はいない。
その場で決めてしまって、あとで変更するのはマイナス評価になる。「決断を早く」というのも、ときと場合によるのであって、「迷う」場面では保留したり「考えさせてください」と言うのが、結局はいい決断につながる。
もちろん、「考えすぎ」は逆に「決断力がない」とも思われかねないので、「明日連絡しますよ」とこちらから言うといい。
また、社運がかかるような大きな決断であれば「3日以内に連絡します」と言うことも許されるだろう。そういうケースは多くはないだろうが、それでも即決というのは、後悔することは多くなる。
決断は少々時間をかけて、変更は遅く、というのが賢い人の対応である。
また、この「考えさせてください」「こちらから連絡します」というのは、セールスの断わりに用いることもできる言い方だ。なぜなら、そう言われたら、それ以上にゴリ押ししにくいからだ。
知らないことは知らないと素直に言おう
ところで、私の例は、勘違いして即断したことによる失敗だったが、知らないことを知ったかぶりする人もまた、賢いとは思われない。むしろ、
「初めて聞きました」
「知りませんでした」
「教えてください」
というのを口癖にしてしまって、分からないときには「分からない」と言える人が、賢いと思われる。つまり、自分が分かっていないことを「知っている」人である。
とはいえ、なんでもかんでも「分かりません」ではダメなのは言うまでもない。
また、これを口癖にすることで謙虚さも示せるので、あの人は「人柄がいい」という好評価も得られる。
ポイント
- 迷ったら即断しない
- 分からないことは「知らない」とはっきり言う
(次回は、「思慮深い人だと印象付ける3つのボディランゲージ」について)
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