「チャンスはいつまでもある」と思っていてはダメ:ずっと「安月給」の人の思考法(2/2 ページ)
「自分が諦めなければチャンスはある」とは、「いつでも、いつまでも同じ量のチャンスがある」ということではありません。確かに、世の中にはいくらでもチャンスがありますが、逃すたびにどんどんそれは小さくなっていくのが現実社会なのです。
企業の新卒一括採用時に、学校名で評価することに対して批判する声があります。しかし、学歴でチャンスを失うのは、ある意味「自然なこと」なのです。自分が目指している企業が、学歴を重視していたとしましょう。でも、自分は大学受験に失敗して「一流」の大学に入れなかった。あなたはそこで一度チャンスを逃しているのです。
「その企業が好む学歴」を得られなかった時点でチャンスを逃していますので、次に与えられるチャンスは半減しています。
高校生のときに「そんなこと知らなかった」と言うでしょう。ですがそれは、「この企業の株価が上がるなんて知らなかった。知っていたら買っていたのに」と言っているのと同じです。
すべては自己責任です。
その後、就職活動期間中に内定を得られなかったら、その後の活動はチャンスが激減します。1度目の就職活動でチャンスを逃した人も2度目のチャンスをもらえます。ただし、圧倒的に小さいチャンスです。
大学既卒者が内定をもらいにくいのは当たり前で、「1度目」と同じようにチャンスをもらえると考えるほうが間違っています。厳しい言い方になりますが、これが現実なのです。
安月給の思考法6.就業規則を読んだことがない
給料を引き下げる要因に対抗するためには、この連載で紹介している給料の本質を理解し、何に対してお金が支払われているかを理解しなければいけません。
そのうえで、就業規則を事前に見せてもらい、検証することが必要です。給料に関しては、すべて就業規則に書いてあります。社会人になってから1度も読んだことがない人も多いでしょうが、「知らなかった」では自分を守ることはできません。
新しい会社に就職する場合も同様です。入社前に、ざっくりとした額面給料を提示され、それだけでOKしてしまう人がほとんどです。
しかし、その企業の人事制度や給与体系を調べて、どういう構造になっているのか、落とし穴はないか、などは自己責任として確認するべきです。
ブラック企業に「だまされる」のは、オレオレ詐欺にひっかかるのと基本的には同じです。自分を守るために、自分で勉強しなくてはいけないのです。
安月給の人の8つの思考法 まとめ
5.「チャンスはいつまでもある」と思っている
6.就業規則を読んだことがない
(次回は、「会社の経費で落ちるかを、いつも気にしている」について)
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