FeliCa機能を内蔵した携帯電話、通称「おサイフケータイ」が登場したのは、2004年6月16日のことだ。翌7月にはおサイフケータイ第1号機である「P506iC」(2004年7月28日の記事参照)が発売された。
それから1年が経ち、8月にはau初のおサイフケータイ「W32H」「W32S」が(7月11日の記事参照)、9月にはボーダフォン初のおサイフケータイ「703SHf」が発表され(9月20日の記事参照)、携帯3キャリアからおサイフケータイが出揃うことになった。
また、関東エリアで高い普及率を誇るJR東日本の非接触IC乗車券「Suica」も2006年1月からおサイフケータイに対応する。Suicaがおサイフケータイに入ることで、おサイフケータイの普及は一気に進むだろうと予測されている。
「FeliCa携帯本格始動」と題した特集を開始するにあたり、FeliCaとおサイフケータイについての基本的な情報を2回に分けてまとめる。
まず簡単に、FeliCaについておさらいしておこう。
一般に、プラスチックカードにICチップが埋め込まれたものを「ICカード」といい、このうち、情報を読み取るリーダー/ライターとカード表面との間に物理的な接点が不要なものを「非接触ICカード」という。FeliCaは非接触ICカードの1種で、FeliCaカードの中には、ICチップ(FeliCaチップ)のほか、CPU、アンテナなどが内蔵されている。
カードタイプのFeliCaの中で、最も普及しているのが、JR東日本のSuicaだろう。プリペイドで入金して繰り返し使える乗車券で、定期券タイプもある。最近では駅構内のコンビニエンスストアや飲食店を中心に、電子マネーとしても利用できる場所が増えてきている。ロッカーの鍵として利用するなどの試みも始まっている(3月4日の記事参照)。
また電子マネー「Edy」も、普及率の高いFeliCaカードと言える。am/pmやサークルKサンクスといったコンビニエンスストアチェーンを始め、コーヒーショップ、ドラッグストア、デパートなど、利用できる場所が増えてきている。横浜中華街(7月26日の記事参照)やお台場(2004年12月17日の記事参照)、道後温泉(1月31日の記事参照)のように、エリア全体で面展開している場所も多い。
会員証という用途もある。ドラッグストアのマツモトキヨシや(4月5日の記事参照)、大手家電量販店のヨドバシカメラなどでは、FeliCaを内蔵したカードタイプの会員証を発行している(8月31日の記事参照)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング