――オペレータに向けた戦略について教えてください。
バーホーベン氏 Microsoftの成功は、オペレータの成功と密接なつながりがあります。現在、固定とモバイル、両方のテレコムオペレータと話をしています。主として、サービス提供支援とホスティングの2つがあります。前者の例がソフトバンクです。ソフトバンクは、一般消費者と法人の両方の顧客を抱えています。我々は、ソフトバンクがユーザーに提供するサービスを発見・スタートするのを支援しており、その一例が同社がSMB向けに提供するVoIPサービスです。
もう1つのホスティングでは、アプリケーションのホスティングです。Outlook、カレンダー機能、Wordなどビジネスアプリケーションのホスティングにより、企業はソフトウェアを購入することなくオペレータからレンタルする形でモバイルオフィスを手に入れることができます。Microsoftは、オペレータが顧客に課金する料金をベースとした従量課金制をとっています。
MicrosoftはデスクトップPC関連製品の企業として知られていますが、モバイル分野の新しい製品、サービスは、IBM、Google、BEA Systems、Oracleなど他のインターネット企業やハイテク企業と大きな差別化になっています。
――セキュリティは?
バーホーベン氏 Windows Mobileの場合、多くのデータはサーバにあります。万が一紛失しても、データを紛失したことにはなりませんし、紛失した後にも2つのセキュリティ対策をとることができます。1つはパスワードで、SIMカードを別の端末に挿入してもパスワードが保護してくれます。もう1つは、IT管理者が無線経由でデータを消去できるという方法です。ウイルス対策などは、サーバ側で保護することになります。
――日本市場について教えてください。
リム氏 最新のニュースとしては、先月発表したNTTドコモがあります。同社が法人向けにWindows Mobileを搭載したHTC端末を提供するというもので、NTTドコモによると、今年後半になるようです(1月23日の記事参照)。
また、大きな成功を収めているウィルコムがあります(2005年10月20日の記事参照)。日本初のWindows Mobile端末であることと、斬新な端末デザインが注目を集めています。
日本市場では、既存のオペレータ、新規参入オペレータを含めて積極的に話をするようにしています。Windows Mobileの市場は、日本ではまだ立ち上がっていません。これから市場を作っていかなければならないという課題については、オペレータとも一致しています。ARPUを上げるためには、法人市場は重要になります。ウィルコムもNTTドコモも、この点で一致しました。この1年の間に、Windows Mobileに関する発表ができると思います。
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