PDAを借りるには、博物館の受付窓口で手続きを行う。インターネット予約も可能だが、このサービスが利用できるのは国立中央博物館Webページに会員登録を行った人のみ。その会員も韓国人および韓国在住の外国人で、彼らが1人1つ持っている住民登録番号(外国人登録番号)により本人確認が可能な人に限っている。PDAの95%はインターネット予約の人に対して貸し出しており、平日は200台、休日は300台すべてが貸し出されるため、借りたければなるべく早い時間に博物館へ行く必要がある。
利用に当たっては、まず最初にコースを選択する。「すべての観覧」「名品鑑賞 50選」「韓国美術の理解」など、10前後のコースの中から好みのものを選択すると、そのコースに該当する展示物の横を通り過ぎた時にだけ解説が流れる。
PDAと送信機がお互いに通信を開始する距離は、展示物から半径約1メートル程度だった。通信をして解説が始まるまでには2〜3秒かかるほか、早足で通り過ぎると、解説が始まった頃にはすでに展示物は自分の背後という状態になることもあり若干遅いと感じた。
43の展示室はテーマごとに展示内容が異なっているので、部屋が変わるたびに展示全体のテーマの解説がある。テーマを聞きながら移動すると、別の展示物と接近した際に通信を開始し、部屋全体の解説が途中で切れるということもあった。解説が途中で切れ、別の解説が開始されるという現象は、展示物と展示物が近距離にある際も同様だ。
また展示物の説明を見ていると、「ブックマーク」というボタンがあるのに気づく。これは特定の展示物の説明をブックマークしておくと、後ほど自宅のPCでも確認できる会員向けのサービスだ。
ここで展示物をブックマークすると展示物の固有コードがPDAに保存される。PDA返却の際、ブックマークの手続きを行えば、国立中央博物館側で個人IDと展示物データベースの連携作業を行うため、会員がWebページにログインした際、ブックマークした製品の詳細情報を見られるという仕組みだ。
プログラマーを経た後、雑誌、ネットなどでITを中心に執筆するライターに転身。現在、韓国はソウルにて活動中で、韓国に関する記事も多々。IT以外にも経済や女性誌関連記事も執筆するほか翻訳も行っている。
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