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韓国携帯事情:

さまざまな加入促進策や新サービスが登場──韓国のHSDPAサービス (1/2)

韓国では、日本より一足早い2006年5月からHSDPAサービスが開始された。利用者数はまだあまり多くないようだが、キャリアのさまざまな施策によって、HSDPAの知名度は徐々に上がってきている。
2007年03月08日 11時32分 更新

 韓国でHSDPAの商用サービスが開始されてから、早くも10カ月以上が経過した。現在のところ市場に大きく広まり定着したという実感は沸かないものの、少しずつ知名度を上げてきているようだ。それはキャリアによるサービスや端末面での一工夫によるところが大きい。

韓国のHSDPAサービスの現状

 現在、韓国でHSDPAサービスを行っているのは、SK Telecom(以下、SKT)とKTFだ。SKTは2006年5月中旬にHSDPAサービス「T 3G+」を開始し(2006年6月の記事参照)、KTFは翌6月に「World Phone View」をスタートさせた(2006年7月の記事参照)

 当初、SKTではソウルなど主要都市を含む全国25カ所で、KTFでは全国84カ所でサービスを開始したが、その後急ピッチでネットワーク構築を行っており、2007年3月中にはSKT、KTFともに全国網の構築を終了させると宣言している。

 ただ、いくらHSDPAで高速な通信が行え、ネットワークを構築してどこでも使えるようにしても、端末やサービスに魅力がなければ加入者は集まらない。そこで両社ではさまざまな端末でHSDPAを活用できるようなサービスを提供し始めている。

「T LOGIN」と「iPlug」

 SKTの「T LOGIN」は、USB端子のついた専用モデムを装着することで、ノートPCなどでもHSDPAが楽しめるというサービスだ。HSDPAサービスの開始当初は専用モデムを無料配布するという思い切った作戦をとった。これが功を奏してか、サービス開始から7カ月が経過した2006年12月時点での加入数は3万以上に達した。

 また先ごろスペインで行われた「3GSM World Congress 2007」では、このT LOGINの国際ローミングのデモが初めて行われた。SKTは今後、このT LOGINのエリアをW-CDMA対応国に順次広げていきたいとの意向だ。

Photo KTFのiPlugに利用するUSB接続のHSDPAモデム

 2007年1月には、KTFもT LOGINに負けじと同様のサービスを開始した。それが「iPlug」だ。iPlugもT LOGIN同様、専用モデムを使用しノートPCなどでHSDPA通信を利用可能にするサービスである。

 ただ、表向きは一緒のような両者には、微妙な違いもある。T LOGINは下り1.8MbpsのHSDPA網とCDMA2000 1xEV-DO網とを切り替えながら提供するのに対し、iPlugの場合は全面的に下り3.6MbpsのHSDPA網を提供している。また両社の料金制を比べてみると、後発のiPlugの方がT LOGINを意識してか若干安いことが分かる。

 さらに先の3GSM World Congress 2007でKTFは、スペインのTelefonicaおよび英VodafoneとW-CDMAのローミングサービスを行うと発表。同時に、仏Orange、伊H3G、スイスのSwisscomといった企業とW-CDMAローミングに関する提携を結んでいる。

 現時点では先発のT LOGINがより多くの会員を集めているが、KTFでもより強化したサービス内容でこれに対抗しようとしている。専用モデムを提供するHSDPAサービスは、これからが本当の勝負であるといえる。

T LOGINとiPlugの月額料金
サービス 月額料金に含まれる無料通信分
  1Gバイト相当 2Gバイト相当
T LOGIN 2万9900ウォン 4万5000ウォン
iPlug 2万9500ウォン 4万4500ウォン
T LOGINとiPlugの料金を比較すると、iPlugが若干安い
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[佐々木朋美,ITmedia]

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