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「ドコモは本当にマーケティングが下手」短期集中連載・夏野さんに聞いてみよう(2/2 ページ)

10月5日、都内のセミナーにドコモのキーマン、夏野剛氏が登場した。同氏が明かすドコモのマーケティング戦略とは、どんなものだろうか。

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 FOMAシリーズの中で初めて市場でヒットし、ドコモの戦略上のブレイクスルーとなった900iシリーズについて、夏野氏は「意図的に『900iではドラクエ・FFができる』とアピールした」と話す。

 FOMAの900iシリーズではスクウェア・エニックスの人気ゲームである「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」といったタイトルが移植され、注目を集めた(2003年9月25日の記事参照)。同時期にはFOMAが電池寿命やエリアカバー率の面でPDC並の通信品質を実現しつつあったという技術的側面もあったが、こうした人気ゲームソフトが900iシリーズのヒットに貢献したことは間違いない。

 「ドラクエやFF自体は、PDCでも無理をすればできたかもしれない。ただFOMAとしてドラクエ、FFがプレイできる端末を出そうと考えた。900iシリーズで技術開発陣に要求したことは、ただ1つだけ。『ドラクエが動くようにしてくれ』ということだった」

 ドコモでは通常、技術開発陣に仕様を依頼する場合は「CPUのスペックはこれだけで、メモリは何十メガバイトのものを積んで……」と注文をつけるものだ、と夏野氏。しかしそうではなく“次期FOMAではドラクエができます”とアピールするマーケティング戦略をとりたいがために、その一点に絞ったのだとした。

 「往々にして携帯業界は、通信速度のスピードを追い求める傾向がある。マスコミにしても、そういう話が大好きだ。それは1つの指標ではあるが、そればかりが重要なわけではない」

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