ニュース 2002年10月28日 09:29 PM 更新

Broadband Weekly Top10(2002年10月20日〜26日)
「050」という足枷

着信ができるようになれば、単に電話料金が下がるだけではなく、IP電話の利用シーンを増やすことに繋がるだろう。しかし現在のところは、「050」がIP技術のメリットをスポイルしてしまう可能性がある

Broadband Weekly Top10 10月20日〜10月26日
1位 UPnPとは? その仕組みの原点に立ち返る
2位 トレソーラ、テレビ番組配信は“ほろ苦デビュー”
3位 フュージョン、新サービス「FUSION IP-Phone」でBB Phoneを追撃
4位 こっそり楽しもう〜ドリームネットが「秋の無料グラビアキャンペーン」
5位 Broadband:Streaming Now!〜流れをつかめ!:有料コンテンツは無料で見せろ?
6位 WPC EXPO基調講演:「AVCサーバー」が示す松下電器のユビキタス戦略
7位 BIGLOBE、「メディア化宣言」――新コンテンツ発表
8位 自己申告? DSL回線の収容ルール
9位 IBMが社運をかけた(?)新ノート〜その名は“モスキート”
10位 朝日放送、番組のネット配信はビジネスにならない

 「050」で始まる11桁のIP電話専用着信番号。着信ができるようになれば、単に電話料金が下がるだけではなく、VoIP技術の応用範囲と利用シーンを増やすことに繋がるだろう。しかし現在のところ、着信番号がVoIP技術の制約となる可能性がある。

 先週行われたフュージョン・コミュニケーションズの発表会。説明の中で示された同社のネットワーク図を見て、ちょっと気になる点があった。それは、同社が4月にSIP対応を表明した際(4月の記事参照)に出てきた図と異なっていたからだ。

 各ISPのネットワークと同社のIP中継網を繋ぎ、PSTN網に接続することで加入者電話との通話を可能にする。その基幹部分は全く変わらない。ただし、4月にはあった「モビリティ」機能を実現する部分がなくなっていた。

 同社のいうモビリティとは、ユーザーが不在だった場合に携帯電話やメールといった手段を使ってメッセージを転送する、いわゆるユニファイド・メッセージのこと。例えば、留守番電話の代わりとして携帯電話にボイスメールを送ったり、出張時の宿泊先に電話を転送するといったことが可能になる。

 移動先の端末に情報を届けるためには、インターネットを経由するのが一番手っ取り早い。IPさえ通れば、どこからでも任意のサーバに接続できる。しかし、インターネットを利用するモビリティ機能を付加すると、同社のサービスは「インターネット電話」という分類になる。

 総務省の「IP電話番号申請のためのガイドライン」によると、「050」の着信電話番号を申請できるのは、インターネットが介在しないネットワークを使うサービス(9月の記事を参照)。フュージョンは、050番号を入手するために、一旦ユニファイド・メッセージの部分を外したと推察できる。

 フュージョンの角田忠久社長は、総務省のガイドラインについて、「ややキツイ制限だ。ある程度の帯域があれば、品質は確保できる。(制限がなくならないと)ユーザーにデメリットをもたらすだろう」と指摘した。

 また、アイ・ピー・トークが計画中のインターネット携帯電話は、中継回線にインターネットを使うため、やはり現状では「050」を使うことができない(2日の記事参照)。ホットスポットだけではなく、定額制PHSをアクセス回線に使う現実的な路線を打ち出しているだけに、着信電話番号が付与されないとしたら残念だ。

 インターネットとIP技術が持つ、低コスト、モバイル性、そしてPCアプリケーションとの連携といったメリットを活かせない「050」のIP電話。それは、“単に安いだけ”の電話に他ならない。

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[芹澤隆徳, ITmedia]

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