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2003/03/17 16:59:00 更新 |
特集:ゲーム屋の舞台裏
重要性を増す「チートコード対策」 〜リネージュ (2/2)
各手法に対する、エヌ・シー・ジャパンの基本対策は、以下のとおりだ。
まず、クライアントマシンの保有するメモリ関連のチートに対しては、変更を認識しだい、クライアントが自動停止する。サーバ側ではログアウトの処理が行われ、プレイヤーはゲームからはじかれることになる。
通信パケットの加工は、通信の暗号化を施すことで、これを防ぐ。偽装データを付加する対象となる、プレーンなデータをさらさないことが重要となる。
プログラム自体の改ざん対策としては、独自の圧縮フォーマットを採用している。ユーザーがソフトウェアの中身をのぞき、いじることができないようにしているという。
ネット上には、チートを助長するようなハッキングツールも数多く配布されている。こうした技術の動向をチェックし、常に対応をはかることも重要だ。そもそもリネージュは、韓国で誕生して以来5年になる。その間、多くのチート行為を試みられ、そのつどバージョンアップによって対応してきた。また、不正行為を行ったプレイヤーには厳しい対処が行われる。
担当者は、リネージュがこうしたノウハウを蓄積していると話す。「システムの強固さは、業界トップクラスだろう」(エヌ・シー・ジャパン)。
「ゲームバランス」は、重要な評価軸
攻城戦は、同ゲーム最大の魅力の1つ
ほかにも、同社はゲームバランスに関するバグフィクスを随時行っている。たとえば、「この地域にいるモンスターがよく落とすアイテムを、別の地域に持っていって売りさばくと、短期間で多くのお金を得られる」といった循環があった場合、それがあまりに問題あるようなら、アイテムドロップ率の調整も検討しなくてはならない。
もっとも、これが“ハイテクニック”に属する部分なのか、バクの悪用なのかは難しいところ。担当者は、この判断は慎重に行う必要があると話す。「全てに言える事だが、まずは、ユーザーが本質的に何を楽しむかを考えることが重要」。
同氏は、この種のノウハウや運営体制は、ゲームを評価する上でもっと注目されていいと話す。
「マスコミは、キャラクターのかわいさとか、シナリオとか、目新しいゲームシステムなどに焦点をあてたがる。しかしゲームを長く続け、ユーザーが継続して楽しんでもらうには、運営の部分がとても重要になっている」。リネージュはその点でも、非常によくできたゲームだと強調した。
(C)1997〜2002 NCSOFT ALL RIGHT RESERVED TEAM E&G PRESENTS
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[杉浦正武,ITmedia]