進むクラウド化、デジタル化―最新会計ソフト活用で業務効率アップ

今年こそ申告直前に焦らない――「弥生」サポートセンターに聞いた「抑えておきたい5つのポイント」確定申告の季節がやってくる(2/2 ページ)

» 2015年12月04日 13時30分 公開
[山崎春奈ITmedia]
前のページへ 1|2       

確定申告ビギナーのあなたへ「抑えておきたい5つのポイント」

 そんな現場で日々対応し続ける松岡さんに、来年初めて確定申告を迎える人に押さえておいてほしいポイントを5点教えてもらいました。

  • 生命保険や地震保険などの控除証明書はなくさず保存
  • 帳簿付けがしやすいように領収書を整理しておく
  • 医療費の控除を受けられる可能性があるので、医療費の領収書(家族分)を整理しておく
  • 確定申告書作成時に事前に用意しておく書類をチェック
  • 12月31日時点でまずは記録
    1. 現金:手持金額をメモしておくこと
    2. 普通預金:記帳を忘れずに
    3. 棚卸:在庫がある場合はその個数や単価を記載した棚卸表の作成が必要

 「直前に焦らないようにするには、普段からお金の流れを記録し続けておくことが1番。とはいえ日々業務に追われていると、なかなか難しいですよね……。できるだけ通帳やクレジットカードの明細の自動取り込み機能を活用すべく、業務とプライベートでなるべく分けて使うようにすると仕訳作業は楽になると思います。

 逆に、なんでも連携させないことが煩雑さを減らすために有効になることも。例えば、プライベートで主に使用している通帳については、あえて自動取込はせず、家賃や光熱費等の入力だけを1年分まとめて手動で入力した方が手間がかからないケースもあると思います」(松岡さん)。

 電話口やメールでのサポートに加え、一部の製品操作サポートでは、ユーザーの画面をオペレーターと共有し、視覚的に操作方法をアドバイスする「画面共有」も利用できます。多様化する質問にあらゆる体制で応えていきたいと、1月以降の繁忙期に向けて意気込みます。

photo 同じ画面を共有しながら操作方法や疑問を解決
photo 松岡さんおすすめの1冊

 申告作業のお供に、松岡さんおすすめの1冊は「最新 知りたいことがパッとわかる勘定科目と仕訳が見つかる本」(ソーテック社)。入力しようと思っても勘定科目が分からない、仕訳が分からない、という現場の悩みを豊富な索引で解決できます。ポイントは「とにかく現場に即した実践的な『これはどうなのかな?』と迷いがちな事例が多いこと」(松岡さん)というように、お店の食材でまかないを作っている、金券ショップで図書カードを買っている――など、“ちょっと気になる”点を解説しています。

 初めて確定申告する人には簡易に使える「やよいの青色申告白色申告オンライン」のムックもおすすめとのこと。会計や簿記の知識がなくても操作・入力できるようなソフトに沿うように、こちらも事例豊富に解説しています。

photo リードスーパーバイザー 松岡徹さん、統括マネジャーの岸本昌之さん

 最後に、弥生Webサイト上で今年9月にアクセス数の多かった質問トップ15をご紹介します。あなたの気になる疑問、解決しましたか?

  1. 消費税の精算仕訳はどうしたらよいですか?
  2. 営業用自動車を売却し現金で受け取った仕訳は?
  3. 開業前に支払った経費の仕訳は?
  4. 賃借人が退去する際に敷金から原状回復費用を差し引いて返還したときの仕訳は?
  5. クレジットカードの利用時と引き落とし時の処理はどうするのが正しいですか?また、どのようにすれば便利に使えますか?(個人事業主の場合)
  6. 買掛金から手数料を差し引いて支払ったときの仕訳は?
  7. 自動車をローンで購入し、代金の一部を諸費用ともに支払ったときの仕訳は?
  8. 資本金が入金されたときはどのように仕訳すればよいですか?
  9. 購入したパソコンが30万円未満の少額減価償却資産に該当する場合の仕訳は?
  10. クレジットカードの売上があるときの処理方法
  11. 売掛金から手数料が差し引かれて入金されたときの仕訳は?
  12. クレジットカードの引き落とし時に(ポイント)値引きがあったときの仕訳は?
  13. 仕入と経費の違いが分かりません
  14. 中小企業退職金共済(中退共)を支払ったときの仕訳は?
  15. 規模企業共済の掛金を支払っていますが、前納減額金が支払われました。どこにどのように記載すればよいですか?
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.