KDDI、「auでんき」で電気小売りに参入 携帯とのセットでキャッシュバック

» 2016年01月19日 12時37分 公開
[片渕陽平ITmedia]

 KDDIは1月19日、電力小売り全面自由化に伴い、電気サービス「auでんき」の提供を4月1日に開始すると発表した。同社の通信料との「セット割」や、使用量を予測する「auでんきアプリ」を用意する。

photo 受け付けは1月20日から

 対象は全国(沖縄・一部離島を除く)。一般家庭向けの「でんきMプラン」、事務所や商店など法人向けの「でんきLプラン」の2種類を用意し、携帯電話契約(auでんき契約者か同居家族)と「auでんき」を組み合わせると、毎月の「auでんき」利用料金に応じ最大5%相当分を「au WALLET プリペイドカード」にチャージすることで還元する「auでんきセット割」を提供する。

photo 5000円未満は1%、5000円以上・8000円未満は3%、8000円以上は5%

 同割引はすべての「au でんき」契約者が対象となり、世帯人数、電気使用量、提供エリア、季節変動に関係なく適用される。支払いに「au WALLET クレジットカード」を使えば、200円ごとに2ポイントがたまるサービスも展開する。

 スタートに合わせ、使用量や料金をスマホ・PCで確認できる無料アプリ「auでんきアプリ」もリリース。日、週、月、年単位で推移をチェックし、電気使用量の予測も可能だ。データが蓄積するほど予測精度は向上するという。

photo auでんきアプリ

 使い過ぎ通知機能も搭載し、事前に設定した目標額を超過した場合や、超過が予測された場合にPush通知が届く仕組みも用意。省エネに役立つ情報をレコメンドするほか、「au WALLET Market」で購入できる省エネ家電やグッズを紹介――といった機能を提供し、節電意識の向上につなげる考えだ。

 受け付け開始は1月20日から。全国のau取り扱い店舗に、電力会社の検針票を持参すると手続きができる。

 サービスの展開にあたって、関西電力と中国電力とも業務提携。両社の電気事業と、KDDIが通信事業で培ったノウハウを組み合わせる。関西電力の供給エリアでは、「auでんきセット割」の還元率が5月31日まで最大12%になるキャンペーンも実施する。

 KDDIの石川雄三専務は、料金の安さに加え、メニューや契約の分かりやすさを重視したと説明。「料金が安くなるのであれば、電力会社を変えてもよい」とのユーザーの意見を受け、世帯人数や季節変動によらず、どの月も割引が適用されるサービスを追求したという。「『au WALLET』をプラットフォームとして、ユーザーの声を基に新しいサービスを展開していきたい」(石川専務)。

photo 「電力会社を変えてもよい」というユーザーが過半数以上
photo 料金の安さ、契約の分かりやすさを重視
photo auのテレビCMで「鬼ちゃん」を演じる菅田将暉さん(右)と石川専務(左)

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