それを裏付けるかのような興味深い調査データが先日発表された。東京広告協会が大学生のSNSを使った生活行動を調査したもので(関連リンク)、これによると、大学生がSNSで日ごろの出来事を発信する際、投稿する写真画像が楽しそうに見えるかが大事であるというのだ。
この対象を外食店に置き換えた場合、SNS上で話題になっている店というだけでなく、そこで撮れる商品がかわいい、インパクトがある、オシャレかどうか、さらにはそこにいるメンバーが楽しそうに写っていることが重要だということだろう。これは大学生に限ったことではないかもしれない。事実、行列ができている人気店では、さまざまなシーンで写真が撮られており、次々とSNS上に投稿が上がってくる。それを見た周りの友人たちは、楽しさを共感し、店に行ってみたいと思うようになる。そうした流れを行列のできる人気店はうまく作っているように見える。
今年、日本初上陸する目玉の1つは、オーストラリア・シドニー発のモダンギリシャレストラン「THE APOLLO(アポロ)」だ。3月開業予定の東急プラザ銀座への出店が決まっているが、このレストランを仕掛けるのはトランジットジェネラルオフィス。パンケーキブームの火付け役となった「ビルズ」やマックスブレナーなどを手掛けた会社である。
これからオープンに向けてSNS上でどのように盛り上がっていき、消費者の期待値を高めていくことができるか。ぜひ注目してみてはいかがだろう。
三上成文(みかみ しげふみ)
フードアナリスト・ブランディングプランナー
東証一部上場外食ベンチャー企業にて、広報部門の立ち上げや、地方自治体、他社との業務提携PRを経験。その後、外食事業会社の立ち上げで、ブランディング・PRに携わる。
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