進むクラウド化、デジタル化―最新会計ソフト活用で業務効率アップ

確定申告、クラウド移行すべき? 「やよいの青色申告」ならインストール版でも十分戦えます本当に“使える”会計ソフトを探せ(1/3 ページ)

» 2016年02月09日 09時00分 公開
[宮田健ITmedia]

 前回「やよいの青色申告オンライン」を取り上げたあと、弥生会計からiPhone版アプリ「やよいの青色申告」がリリースされました。やよいの青色申告オンラインと同じIDを使ってiPhone版アプリにログインすると、日々の取引の入力がアプリからできるというもの。旅費交通費や消耗品の購入は、買ったそばからスマホで入力してしまえば、ため込むこともないので便利かもしれません。

 ちなみにやよいの青色申告オンラインでは、これまでも「bizNote for 弥生オンライン」を利用することでスマートフォンからの取引入力は可能でした。どちらでもできることはほぼ変わらないので、まずはインストールして使ってみるといいのではないかと思います。

オンライン版はうらやましいなあ、と思っているこれまでのユーザーへ

 ところで、「弥生」というとこれまではWindowsにインストールして使う会計ソフト「やよいの青色申告」があり、こちらのほうが歴史が長いのです。私も2013年まではこの「インストール版」を使っていました。クラウド会計ソフトが登場したことで一番やきもきしていたのは、その当時のやよいユーザーだったのではないでしょうか。

photo 老舗ソフト「やよいの青色申告」インストール版は根強い人気

 時代は流れ、現在では弥生自身も十分に使えるクラウド会計ソフトを提供しています。インストール版の「やよい」を使っている場合、オンラインに移行すべきかというのは大きな課題でしょう。

 私自身の回答は、これから起業し、会計処理を行うというのであれば手軽にできる「オンライン版を使う」、もし今もインストール版を使っていて、困っていないのであれば「インストール版を使い続ける」ことをお勧めします。というのも、弥生会計でインストール版、オンライン版の差があまりなくなっているからです。

インストール版でも「YAYOI SMART CONNECT」は利用可能

 まず大きな理由は、銀行口座やクレジットカードの記録を取り込み、自動的に仕訳にしてくれる「YAYOI SMART CONNECT」がインストール版でも利用できるからです。

 インストール版の「やよいの青色申告」では、「スマート取引取込」のメニューから連携が可能です。これは機能的にはオンライン版と同等のもので、先の記事で紹介した「スキャナ取り込み」を利用した仕訳登録もこの機能で連携できます。

photo 取引画面に「スマート取引取込」があり、これをクリックするとWebブラウザが開いてオンライン版と同様にさまざまなサービスと連携が可能です

使い勝手を変えたくないのならば、現在のUIを使うべし

 そしてもう1つの大きな理由はユーザーインタフェースです。「やよいの青色申告オンライン」に限らず、クラウド会計ソフトのほとんどは「仕訳を意識させない」「勘定科目を意識させない」ことに注力したUIになっています。このUIははじめて会計処理をする人にはありがたいのですが、これまで会計を勉強してきている人や、弥生会計の使い方に慣れている人にとっては逆に迷う仕組みになりがちだったりします。

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