東芝は3月9日、子会社の東芝メディカルシステムズの売却先として、キヤノンに独占交渉権を与えたと発表した。買収総額は7000億円程度とみられる。3月18日までに最終合意を目指す。
東芝メディカルはMRIなどに強みを持つ医療機器メーカーで、2015年3月期の売上高は約2800億円、最終利益は158億円という優良子会社。東芝は経営再建に向けた資金確保のため、同社を売却する方針を明らかにしていた。
買収には富士フイルムホールディングスなどが参戦していたが、日本経済新聞の9日付報道によると、キヤノンは事業重複が少なく、独占禁止法の審査が容易とみられる点などが評価されたという。東芝は「企業価値評価額、手続きの確実性などの観点から総合的に評価した結果、キヤノンの提案が最も優位性が高いと評価した」と説明している。
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