山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
スウェーデン発の家具小売店「IKEA」の原宿店と新宿店が2月8日に閉店した。IKEAは初の都心型店舗として原宿店を2020年6月に開業、そこからさらに渋谷、新宿と拡大してきた。しかし今回の閉店で、都心部では渋谷店だけが残ることとなった。
もっとも、国内では商業施設内出店を含めて現在14店舗しか展開しておらず、新規出店を断念した事例もある。決算公告によると2025年8月期は48億円ほどの営業損失を計上し、近年の業績は厳しいようだ。ニトリ一強の国内で、開拓に苦戦している様子がうかがえる。
IKEAは、世界中に504店舗(2025年11月末時点)を展開する。そのうち約400店舗を最大のフランチャイジー企業であるIngkaグループが運営しており、日本法人も所属している。
国内1号店は千葉・船橋で、2006年に出店。国内店舗の多くは大型店で、迷路のような構造が特徴だ。北欧スタイルの家具を置き、ライフスタイルを示す形で商品を陳列する。ベッドフレームは2万円以下の商品もあり、ニトリと同様に低価格を売りにしている。
コロナ禍以降は都心型店舗を出店したものの、それまでは郊外で大型店を出店する方式をスタンダードとしており、都心部の住民や車を持たない層との接点は少なかった。都心部に人口が流入していることを背景に、消費者との接点を増やすことが都心型店舗の目的である。ECにつなげる狙いもあった。
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