イケアはなぜ、ニトリに勝てないのか 店舗を増やせず、新宿・原宿店も閉店した残念な事情(3/4 ページ)

» 2026年02月19日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]

立ちはだかるのがニトリ

 地方や郊外でも思うように出店できていない。

 2020年までに大型店を14店舗出店する計画だったが、現在は10店舗にとどまる。札幌市の出店計画が撤回されるなどしている。広島も大型店の計画がとん挫した。IKEAの商圏人口は100万〜150万人程度であり、同エリアのポテンシャルは十分だが、集客を見込めないと判断したようだ。

 業績も芳しくなく、近年は売り上げが横ばいで推移している。営業利益も直近10年ほどはコロナ禍を除いて赤字が目立ち、この2年で赤字が倍に膨らんだ。店舗数を増やせないばかりか、既存店でも厳しい状況が続いている。なお、Ingkaグループ全体では増収が続き、利益も黒字を確保している。

 国内のIKEAが苦戦している背景には、やはりニトリの強さがある。国内市場を押さえたニトリは商圏人口10万人以上が目安で、国内では800店舗超を展開し、近年の売上高は9000億円台を推移。営業利益率は10%を超える。

国内で独り勝ち状態のニトリ(出所:ゲッティイメージズ)

 以前、家具店は家族経営の小規模店か、店舗数の少ない地場のチェーンが主体だった。こうした状況で2000年以降、ニトリは商品の均一性と安さを武器に全国的なチェーンを築いた。ニトリが日本人の家具に対する認識・習慣を定着させたといえる。

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