これに対し、鉄道史に詳しい作家の小牟田哲彦氏は「南海が淡路島の鉄道と連絡運輸を行っていた当時の貴重な資料」と指摘。「奇跡的に残っていただけに、何とか修復して保存展示してほしかった。廃棄はもったいない」と惜しんだ。
汐見橋駅は明治33(1900)年に高野鉄道のターミナル駅、道頓堀駅として開業。後に現在の駅名に改称された。大正14年に高野線が難波駅に乗り入れるようになると、高野線の支線(通称・汐見橋線)の終着駅になった。
現在は30分間隔で2両編成の電車が発着する大都会のローカル駅として知られ、昭和レトロの雰囲気を残す駅舎とともに、色あせた案内図も鉄道ファンを中心に人気を集めていた。
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