ハウス食品グループ本社は5月12日、香辛料を販売するギャバンを株式公開買い付け(TOB)で完全子会社化すると発表した。業務用香辛料を展開するギャバンが持つブランドと調達力、カレー製品で培ったハウス食品の研究開発力などを活用し、効率化や新製品の開発を進め、香辛料事業を強化する。
TOBは5月13日に開始し、1株710円で買い付け、総額は約65億7000万円。ハウス食品はギャバン株式の15.84%を保有しており、約55%を保有する味の素は保有株式の全部を応募する。TOB成立により、ギャバンは上場廃止(JASDAQ)になる見通し。
ギャバンは「GABAN」ブランドで外食産業や食品メーカー向けに業務用香辛料を販売している。ハウス食品はギャバン、味の素と2004年に業務提携し、GABANブランドの家庭用製品を販売するなど協力してきた。
国内の業務用香辛料事業は競争が激化する一方、中国や東南アジアなど海外市場は急成長している。ハウスが家庭用事業で培った加工技術とギャバンのブランド力、調達力、販路を融合し、調達の効率化による香辛料価格高騰への対応強化や、生産拠点の合理化、新製品の共同開発などを進めていく考えだ。
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