現在多くのコンビニでは、カートンでまとめ買いをした人にはライターを付けている。筆者がオーナーを務めていたときにもライターを付けていたわけだが、むちゃくちゃなことを言う常連さんがいた。たまたまライターを忘れたのかガスが切れたのかは分からないが、たばこを買うときに「ライターちょうだい」と言ってくるのだ。
オマケのライターはカートンで買った人に差し上げているモノだと説明すると、「毎日買っているのだからいいじゃないか」と言うのだ。確かに、常連さんなのでライター1つで細かいことを言うのも……と思ったが、店ではオマケとは別にライターを販売している。ライターは1個当たり20〜30円で仕入れていて、常連だからと言ってホイホイとあげていたら、店の負担は増すばかりなのだ。
「じゃあ、なぜカートンで買う人にはオマケをあげるの?」と疑問を感じた人もいるだろう。これは筆者の分析だが、カートンで購入する人は、“たばこの消費スピードが速い”とみている。必要な分をその都度買う人は、たばこが残り少なくなると「ちょっと我慢するか」となって、消費スピードを遅くする傾向がある。
しかし、カートンでまとめ買いをする人はその必要がない(残り1箱という場合は違う)。どんどん吸うので、消費スピードが落ちにくいのだ。ということで、店にとってはカートン購入派は“おいしい客”となる(考えてみれば、オマケをあげてもあげなくても、カートン派はまた来店する可能性が高いので、オマケのライターを付けなくてもいいのかもしれない)。
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