会議室は作らない。ホワイトボートもいらない。通路はできるだけ狭く、壁は全体的に黄色く、いすの種類はバラバラ――。
こんな“常識外れ”のオフィスで活動する企業がある。デジタルを中心としたアート作品の制作や、さまざまな企業のオフィス空間デザインを手掛けるチームラボだ。
同社はプログラマーやエンジニア、Webデザイナーから、建築家、CGアニメーター、絵師、数学者までいる異色の集団。一見“常識外れ”のオフィスだが、個性的なスタッフが創造性を発揮できるよう、議論を重ねて作り上げられた空間なのだ。
例えば、チームラボのオフィスには会議室は存在しない。社内の会議も、顧客との打ち合わせも、全て同じオープンスペースで行う。ディスカッションをオープンな場で行うことで、興味を持った人が気軽に参加して発言できるようにしている。実際、「違う席にいたメンバーが突然機論に参加したりする」こともあり、活発な議論で創造性を高める狙いがある。
カラフルな壁の色にも理由がある。コミュニケーションを活発にさせたい場所では黄色やオレンジを、冷静に臨みたい場所には青色を──と、色彩心理学の知見を生かしている。
通路にも仕掛けがある。社員が通る通路をあえて狭くして、コミュニケーションを誘発させるようとしているのだ。「オフィス内でコミュニケーションが活発におこり、専門分野の違う人が、会議以外でも会話をして、ともに考え、発想する環境を作ることを重要視している」(同社)という。
モノ作りに適した空間とは? 工夫を凝らした同社のオフィスを紹介する。
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