今やITはビジネスにプライベートに不可欠なもの。特にスマートフォンやタブレット、ノートPCといったモバイル関連は、現代人にとって必須アイテムになりつつある。日常のニュースや何気ない雑談の中にも、モバイルの話題をすることも増えてきているはず。
本連載ではモバイルを中心とした気になる話題をライターの甲斐寿憲がメーカーや開発者、ユーザーに直撃取材をし「実際にどうなのか?」を検証を交えて紹介。今話題の人気の製品、気になるメーカーの動向を分かりやすく紐解いていく。ひょっとすると、そこに新たなビジネスチャンスのヒントが隠れているかもしれない。ぜひ、大人のITスキルの一貫として役立てていただきたい。
インターネットで稼ぐと言えば「ブロガー」や「ユーチューバー」などを想像する人が多いのでは。ただ、昨年あたりから「インスタグラマー」という新しい職業が注目されている。写真・動画に特化したSNS「Instagram」を利用したビジネスだが、いったいどのような人が、どのような方法で収益をあげているのだろうか。そんな疑問があったので、インスタグラマー女子2人に話を聞いてみることにした。
ここで、簡単にInstagramについてご紹介しよう。ニールセンの調査によると、日本国内の利用者数は2016年4月に1000万人を突破し、前年比で500万人以上増加しているという。ユーザーの中心はファッションや芸能人への興味が深い10〜20代の若年層だが、ここにきて30〜40代女性の利用も増えているという。
トレンダーズが行った調査によると、Instagramの投稿から刺激を受け購買に至った経験のある女性は約4割に達している。このことから、女性にとってInstagramは大きな影響力をもつSNSになりつつあるといっていいだろう。
Instagramは写真の撮影も加工もすべてスマートフォンで行えるので、手軽にオシャレな写真を発表できる。この手軽さと写真というアーティステイックな表現方法に目をつけたのが芸能人やモデルだ。彼女たちはInstagramを利用して私生活や活動の写真を発信し、若い女性ファンを増やしていった。
InstagramやSNSの界隈では、人気発信者のことを「インフルエンサー」と呼ぶが、このインフルエンサーが企業の製品やサービスのモニターとなり報酬を得て発信する形態が「インスタグラマー」なのだ。
インスタグラマーになるには2つの方法がある。1つは何千人という多くのフォロワーを集めることによって、企業から直接依頼されるパターン。もう1つは代理店のサービスに登録して仕事を受けるパターンだ。後者のほうが手軽に収入を得ることは言うまでもない。
インフルエンサーのプラットフォーム「SPIRIT」を運営している「LIDDELL(リデル)」が発表したレポート(2016年9月)によると、企業からの依頼案件数は、2016年2月時点では、Twitterが72%と過半数を占めていたが、同年8月には、Instagramを活用したいという要望が60%を超え、Twitterを上回っているという。1件の平均報酬額もInstagram1万5597円、Twitter1万880円とInstagramが上回っている。
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