国内自動車メーカー大手8社が10月27日発表した2016年度上半期(4〜9月)の生産・販売実績によると、トヨタ自動車など6社の海外生産台数が過去最高だった。北米や中国などの需要の増加に対応した。国内と海外を合わせた世界生産台数もトヨタ、日産自動車、ホンダ、富士重工業の4社が過去最高となった。
海外生産台数は、トヨタが前年同期比1.5%増の291万6918台。燃料価格の低下により、北米や中南米で「タコマ」などのピックアップトラックが好調だった。日産は8.2%増の227万7036台。中国や欧州で2けた増となり、全体をけん引した。ホンダは7.1%増の208万3339台。米国は伸び悩んだが、中国が約2割増と大幅に伸びた。
スズキは2.8%増の106万4815台、ダイハツ工業は8.3%増の26万4993台、富士重は32.0%増の14万7675台となり、いずれも過去最高だった。
一方、マツダの海外生産台数は0.3%減の28万9924台。乗用車は増加したが、商用車の大幅減により全体で微減となった。4月に燃費データ不正問題が発覚した三菱自動車は、14.2%減の23万7420台だった。
国内生産台数は、富士重が過去最高を更新。2.0%増の35万4610台だった。国内で主力の「インプレッサ」や「フォレスター」の販売が増加したことに加え、海外への輸出も好調だった。
トヨタも1.5%増の158万3777台と伸びた。熊本地震による生産停止から挽回生産したことに加え、15年末に発売した新型「プリウス」が国内市場をけん引。全体的に低調な国内市場で、販売台数を1割伸ばした。
日産の国内生産は3.6%増の43万1405台、ホンダは13.2%増の36万9326台だった。両社とも国内販売は減少したが、好調な海外市場向けの輸出を伸ばした。
三菱自の国内生産は24.2%減の22万673台。生産台数の8割以上を占める輸出は微減にとどまったが、燃費不正問題の影響を直接受ける国内販売が約4割減だった。
海外生産 | 国内生産 | |
---|---|---|
トヨタ | 2916(1.5) | 1583(1.5) |
日産 | 2277(8.2) | 431(3.6) |
ホンダ | 2083(7.1) | 369(13.2) |
スズキ | 1064(2.8) | 405(-10.6) |
マツダ | 289(-0.3) | 468(-1.8) |
ダイハツ | 264(8.3) | 334(10.1) |
富士重 | 147(32.0) | 354(2.0) |
三菱 | 237(-14.2) | 220(-24.2) |
単位は千台。カッコ内は前年同期比増減率、単位は% |
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