ミスド、「ポン・デ・リング」など100円に値下げ 「原点回帰」で客を呼び戻す(2/2 ページ)

» 2016年11月07日 17時03分 公開
[鈴木亮平ITmedia]
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「いいことあるぞ Mister Donut」復活

 ドーナツ事業の新しい成長戦略として、既存店モデルでは出店が難しかった駅構内や駅ビル、商業施設など人通りの多い場所を低投資で開拓し、来年度中に2店舗、5年後に200店舗の出店を目指すとしている。

 新業態の出店と同時に、既存店の約8割に当たる約1000店も5年をめどに改装する。店内をオープンキッチンに変えて手作りの工程を全て見えるようにするほか、席数を増やしスペースも広くする。

 ブランドスローガン(ロゴ)として、「いいことあるぞ Mister Donut」を復活する。かつてCMなどでひんぱんに使ってきたスローガンに、「味だけでなく『楽しさ』や『心地よさ』を提供し、よりリラックス、リフレッシュできる空間にするという思いを込めた」という。

photo 改装後の店内イメージ

 近年のミスタードーナツの売上高は、13年が1111億円、14年が1030億円、15年が1020億円、16年が915億円と減少傾向。コンビニ各社がドーナツ販売に力を入れるなど、事業環境も厳しい。ダスキンの宮島賢一専務(ミスタードーナツ事業、フード事業担当)は「多様化するニーズ、変化したニーズに対応できていなかった」と原因を説明する。

 「『おいしいドーナツをたくさんの人に食べてもらう』という思い、原点から離れて、いつの間にか利益を上げることに執着していた。原点に立ち返り、ユーザー視点での多様なニーズに応えられるように改革を進めていきたい」(宮島賢一専務)

photo 宮島賢一専務取締役
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