ランドセル製造大手のセイバンは3月21日、主力ブランド「天使のはね」ランドセルの2018年度の新製品を発表した。「丈夫でしっかり6年安心」をキャッチコピーに、耐久性と安全性を向上した22モデル72アイテムを展開する。
セイバンは1919年(大正8年)創業。46年にランドセルの製造を始め、事業を拡大してきた。2003年に発売した“背負った時の重さが軽く感じる”ランドセル「天使のはね」が大ヒットし急成長。現在はランドセル業界トップシェアを誇っている。16年6月期の売上高は52億円だ。
ランドセル市場は、少子化の影響を受けて下降トレンドにある。ここ数年は100万本を推移しているが、2020年には100万本を割り込む94.5万本程度になる見通しだ(セイバン調べ)。
しかしその一方で、ランドセル市場のラインアップは非常に豊富になっている。かつてカラーバリエーションは黒と赤の2種類だったが、ピンク、紫、ベージュ、水色などさまざまな色が売り場に並ぶように。また、価格帯も2万円を切る低価格帯のものから、10万円を超える高価格帯までそろっている。
人気が集まっているのは、品質が良くデザイン性・機能性に優れているやや高価格帯のランドセル。少子化の影響で子ども1人にかける費用が増えており、予算のボリュームゾーンは5〜7万円という。平均価格6万円前後で、なおかつブランド力が強いセイバン商品は、トレンドから好影響を受け、泉貴章社長は「セイバンの売上高も伸長傾向にある」と語る。
販売時期のピークも変化した。「人気カラーやモデルは早く売り切れてしまうので、早く買いたい」という顧客のニーズにより、10年前の「年明けの1月」から年々早まり、現在は7〜8月が最需要期だ。
セイバンは5月のゴールデンウイーク期間も需要期になるとにらみ、4月1日から新製品販売をスタート。百貨店や量販店のほか、東京、愛知、大阪、兵庫の直営店で展開する。
新製品は、女児モデル「ラブピ ミルキー」「ラブピ マジョリカ」、男児モデル「ワンパ イーグル」、男女兼用モデル「天使のはね クラシック」、スポーツブランドとコラボした「プーマ 一般モデル/百貨店モデル」「コンバース モノクローム」。いずれも品質と安全性にこだわり、独自の品質試験も行っている。
発表会と同日に行われた「ランドセル卒業セレモニー」には、同社のCMキャラクターであるタレントのDAIGOさんが出席。小学校を卒業したばかりの子どもたちに「セイバンランドセルからの卒業証書」を授与し、「セイバンのKOH(子ども・思い・品質)を体感したみなさんには、KOH(かっこいい・大人へ・飛躍)を期待しています!」とエールを送った。
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