なぜあの商品は売れた? 行列研究所が謎に迫る
インタビュー
» 2017年03月22日 08時00分 公開

水曜インタビュー劇場(ステーキ公演):どん底に落ちた「ペッパーランチ」が、快進撃を続けているワケ (6/6)

[土肥義則,ITmedia]
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「いきなり!ステーキ」登場で、カニバリは?

いきなり!ステーキのCABワイルドステーキ

川野: でも、どのペッパーランチも売り上げは伸びているんです。なぜか。「わざわざ」がキーワードだと思っています。

土肥: わざわざ? どういう意味でしょうか?

川野: いきなり!ステーキで食べたいので、わざわざ足を運ぶ人は多い。一方、ペッパーランチを食べたいので、わざわざ足を運ぶ人は少ない。

 いきなり!ステーキを食べるために、電車に乗って来たけれども行列ができていた。時間がないので並ぶのは嫌だなあと思っていたら、近くにペッパーランチがあった。その店は行列ができていないので、待たずにすむ。しかも座って食べることができる。「じゃあ、ペッパーで……」という人が多いようです。また「以前ペッパーランチで食べたことがあるけれど、しばらく食べていない」「食べたことがなかった」といったお客さまが増えています。

 ペッパーランチのオーナーさんに「近隣に『いきなり!ステーキ』ができる計画があるんです」と伝えると、ほとんどの人が「それは止めてくれ」と言っていました。でも、いきなり!ステーキが近くにできてもペッパーランチの売り上げは伸びているんですよ、といった事例をお伝えすると、納得されるケースが多いですね。いきなり!ステーキは集客力があるので、その相乗効果がでているのではないでしょうか。

土肥: 「寿司を食べたい」と思っている人は、いわゆる“寿司の口”になっているのではないでしょうか。「トロを食べたい」「ウナギを食べたい」という食欲があるのに、目的の店に行ったら行列ができていてすぐに食べることができない。「じゃ、隣にあるパスタの店にするか」とならず、近くにある寿司店を探す。時間がない状況でも、なかなかあきらめることができないわけですよ。

 寿司の口と同じように、“ステーキの口”になっているお客さんをがっちりつかんでいるわけですね。だからペッパーランチといきなり!ステーキは共食いをしていない。本日はありがとうございました。

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